研究実績の概要 |
本年度は、史料調査と撮影による収集を進める予定であった。歴史人口学の中心史料として人口と世帯等を知るために用いている「人別改帳」を含み、牛馬の頭数と変化が分かる史料を様々な地域から探し、頭数のみならず、牛馬の各村落における経済活動への貢献、あるいは経済活動への阻害等を確認出来る史料も収集することを計画していた。しかしながら、地域史料館における資料目録等で撮影を行いたい資料は存在したものの、COVID-19 の蔓延により、出張撮影は果たせなかった。可能であれば、これは2022年度に実施したい。その代わりとして、アルバイトの助力を得て、麗澤大学人口・家族史研究プロジェクトの支援を受けて、当該諸所存のBDS(ベーシックデータシート、宗門人別改帳からのデータを整理したシート)からのデータ入力を行った(約40ヵ村)。 作成されたデータの一部を論文にまとめる作業もおこなった(Takahashi, Miyuki, forthcoming, Horses in early modern Japan: Livestock usage in Asaka and Katsushika counties, in Satoshi Murayama ed., “Changing Living Spaces: Subsistence and Sustenance in Eurasian Economies from Early Modern Times to the Present”, Springer)。これが掲載された書籍は、2022年度中には出版の予定である。 そのほか、大学内研究所での研究報告をおこなった(「馬と人の江戸と明治-データ構築の試み」2021年11月30日、オンライン)。 関連書籍を集め、情報収集にも努めた。
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