研究課題/領域番号 |
20K01816
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07070:経済史関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
木山 実 関西学院大学, 商学部, 教授 (30340897)
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研究分担者 |
高橋 周 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (10339731)
大森 一宏 駿河台大学, 経済経営学部, 教授 (90247594)
藤田 幸敏 福井工業大学, 環境情報学部, 教授 (30238589)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 農商務省 / 商工省 / 海外実業練習生 / 陶磁器業 / 織物業 / 水産加工業 / 糖業 / 国際化 |
研究成果の概要 |
本研究は、明治期半ばに開始され昭和初期まで30年余り続いた農商務省の海外実業練習生制度を包括的に研究したものである。本研究では、本制度の成立過程や展開、あるいはどのような学校の卒業生が多かったのかなど、制度の実態をできるだけ明らかにすることを1つ目の目的とし、さらに比較的多くの実業練習生を輩出した陶磁器業、水産加工業、織物業、糖業などに注目し、本制度がこれらの業界にどのような影響を与えたのかを明らかにすることを2つ目の目的とした。 本研究は練習生の人数や制度終焉を含めて、従来不明確であった本制度の実態をかなり究明でき、また本制度の影響は業界によって相当に異なっていたことを明らかにした。
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自由記述の分野 |
経営史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は実業練習生制度の成立過程や練習生の人数、制度の終焉など、従来不明確であった部分を相当に明らかにした。また本制度が与えた影響は、業界によって相当に異なることも究明した。 経済史・経営史の分野では、実業練習生制度を断片的に捉え戦前期日本の経済発展や産業振興にポジティブな影響を与えたと想定してきたと思われるが、実業振興のための有為な人材を育成するという本制度の目的に沿った練習生は確かに存在したが、目的に沿わなかった人材も相当にいたことが本研究によって明らかになった。だが本制度は無駄に終わったわけでは決してない。本制度は戦前期の一握りの日本人に国際化という貴重な機会を与えたといえるのである。
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