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2022 年度 実施状況報告書

異種ネットワークによるイノベーション遷移パターンの解明と活用

研究課題

研究課題/領域番号 20K01821
研究機関東京大学

研究代表者

佐々木 一  東京大学, 未来ビジョン研究センター, 特任准教授 (40584199)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード知識遷移 / イノベーションサブシステム / 知識ネットワーク / 科学技術バリューチェーン / 大規模言語モデル
研究実績の概要

本研究の目的は産業上有意義な科学技術を早期に特定するべく、科学技術が産業に資するまでの知識のパスをモデル化することにある。
本年度も引き続き、知識の異種ネットワークにおける構造的な位置づけの遷移パターンを抽出することで実用的なイノベーションフローモデルをネットワーク構造として説明するモデルを構築することを目指してきた。特に、科学と技術のインタフェースに着目した知識の遷移モデルを構築し、また技術と産業のインタフェースに着目した知識の遷移モデルについてより詳細について解釈を深めた。具体的には、CCUSをはじめとした科学技術分野の動向を明らかにし、科学論文と特許公報との交差分析による知識抽出を行っている。手法の観点では、これまで有効と考えてきたTransformerによる双方向のエンコード表現(BERT)の精度については、企業の有価証券報告書を対象とした分析からも一定程度高いことが確認できた。一方で、大規模言語モデルの解釈可能性については一定の課題が残っている。
専門家との議論を積極的に行うことを予定しており、定性的な評価と考察にしする情報収集を積極的に行っていき成果につなげる。当該年度予定していた国内外のヒアリングについては新型コロナウイルスの影響もあり予定通り全て執り行うことができないものもあったが全体に対する影響は軽微である。当初の研究期間を延長しこれらの影響を取り戻す。今後は、統合的にモデル化する手法の開拓に資することで当初の目的である産業上有意義な科学技術を早期に特定する手法として確立していく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

国内外における新型コロナウィルス感染拡大防止に伴い予定していた旅費などに変更が生じており予定通りのヒアリングができていないことが主な理由である。ただし、学術の知識遷移、技術の知識遷移、産業の知識遷移それぞれについて一定の分析を行いモデルの再現性ならびに汎用性を確認できており研究全体としての影響は軽微である。

今後の研究の推進方策

分析対象領域を拡大し、科学、技術、産業の知識フローのモデルについて分野ごとの特徴を捉える。またBERTによる精度確認ができたため、大規模言語モデルによる書誌情報分析についてより詳細について研究を行っていく。当該年度は新型コロナウイルスの影響もあり当初の研究機関を延長すべく継続申請を行っており、残った分析をおこない成果につなげる。

次年度使用額が生じた理由

予定していた旅費に充当できなかったため、請求額と使用額に差分が生じている。研究は進捗しているため全体に対する影響は大きくない。ただし旅費の目的は最終段階のヒアリングを含むため最終年度に実施することで計画通り実施する事が可能である。

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公開日: 2023-12-25  

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