研究課題/領域番号 |
20K01878
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
横澤 公道 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 准教授 (20636394)
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研究分担者 |
柴田 裕通 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 名誉教授 (10280843)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 改善 / 不安感 / 改善成果 / 改善行動 / 生産管理 |
研究実績の概要 |
当該年度は、探索型インタビュー調査及び、学会論文の執筆、そして国際学会での発表を計画していた。これらの計画はすべて実施し目的を達成したと考えている。新型コロナにおける影響は多少はあったが、Zoom等のオンライン会議ツールを使い多くの実務家とインタビューを行った。より具体的には、アイティ・マネジメント研究所代表の高木氏やパートナー企業のコンサルタントとともに概念モデルを学術、実務の双方の視点から改良を試みた。会議は月に1-2回の頻度で半年間行った。
それらの議論の結果を踏まえて構築した概念モデルを2020年6月に横浜国立大学で行われた組織学会で発表した。また同モデルを実証した結果をまとめた論文を同年6月に英国Warwick大学でオンラインで行われたEurOMA(European Operations Management Association)国際学術会議に投稿し受理された(新型コロナの影響でオンライン会議となり発表は行えなかった)。なお本論文は200以上の投稿論文から16本選ばれる「優良論文」の一本として選出された。その後、この論文を改良し10月に国際ジャーナルへの投稿行っている。さらに、不安感と関連する「危機感」や「ストレス」という概念を中心とする研究も進めており、その従業員行動やパフォーマンスを探索しようと計画している。論文のアブストラクトは当該年度の1月にEurOMA学会に投稿が済んでおり来年度国際学会で発表する予定である。
今後の計画は、10月に投稿した論文を国際ジャーナルに出版することをまずは優先し、同時に学会論文をジャーナルへと投稿する準備を進めていく。またそこから派生した研究テーマに関しても引き続き探索研究を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナの影響があるかと思われたが、学術会議がオンラインに対応したこと、またオンライン会議ツールなどでインタビューや学会発表が行われたことで計画通りに研究を進めることができた。またEurOMAにおいて優良論文に選出されたことで本研究のテーマが国外においても関心が高いことが確認できたことも大きな成果の一つである。また「危機感」や「ストレス」と従業員行動やパフォーマンスへの影響に関する新しい研究テーマが見つかり進めてこれたことも踏まえ、進捗状況をここまではおおむね順調に進展しているとした。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、特に2021年度は海外企業を中心にインタビューやアンケート調査を行う計画をしていた。しかし新型コロナの影響で海外出張が行えない可能性が高い。Zoom等を使って可能な限り計画の遂行を試みる一方で、並行して新しい概念モデルを構築し、実証を試みる。さらに、これまで投稿した論文を学会発表でもらったコメントを基に改良を試み、国際ジャーナルへの投稿、出版を目指していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスのために、多くの実地調査や企業訪問を中止せざるを得なかったため、旅費の予算が使うことができなかった。この23,140円の未使用額は、来年度の学会参加費や論文の英語校正費として使用する予定である。
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