研究課題/領域番号 |
20K01885
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
平野 実 県立広島大学, 地域創生学部, 教授 (00405507)
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研究分担者 |
朴 唯新 県立広島大学, 地域創生学部, 教授 (20435457)
李 在鎬 広島市立大学, 国際学部, 教授 (40342133)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 知識創造プロセス / 機械産業 / 知識変換の効率 |
研究実績の概要 |
令和3年度では,コロナの影響で実地調査ができなかったため,国内関連資料の収集,分析を中心に実施した。国際経営論,知識経営論の文献については,北海道大学所蔵の文献を中心に,また,日本および北海道の機械産業については,北海道機械工業会等の調査資料等を中心に収集,分析を実施した(2021年4月~9月まで北海道大学で学外研修を実施した)。これら先行研究の整理や再確認の結果,内部化理論や資源ベース理論をもとにした知識創造モデルでは,様々な企業活動の分析に用いられてきたが,多くは企業の外部・内部環境と知識創造プロセスの直接的関係に限定した分析であり,機械産業においても同様の傾向が推察された。したがって,機械産業においても,企業のタスク環境―知識創造プロセス―組織成果間の全体的な相互関係や,「知識変換の質」あるいは「知識変換の効率」を高める要因を見出す必要があることを再確認した。また,北海道の機械産業については,自動車,産業機械・部品業界について概観しておく。北海道の自動車産業は,1984年いすゞ自動車が苫小牧東部地域(苫東)にエンジン工場を稼働させたことから発展していった。その後,トヨタ自動車が苫小牧市内に自動変速機などの工場を設立,トヨタ系のアイシン精機やデンソーなども進出し,自動車産業の集積が進んでいった。また,産業機械・部品等においては,函館を中心として造船業がスタートし,室蘭の製鉄,苫小牧の製糸業などの進展に伴い,機械・部品メーカーが発展し,世界的なベアリングメーカー(北日本精機など)など個性的な企業も生まれていった。さらに,先行研究を進めながら,令和4,5年度に実施予定の海外調査や定量分析の準備も開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度に予定していた海外調査(韓国,中国)が,コロナ禍のため,実施できなかった。したがって,研究の進捗状況の評価を,やや遅れているとした。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は,海外調査(特に韓国を中心として)を,コロナの状況を考慮しながら実施する予定にしている。また,質問票調査も並行して進める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍で,予定していた海外調査が実施できなかった為,次年度使用額が発生した。令和4年度では,韓国企業の現地調査を進める予定である。可能であれば,中国企業の調査も視野に入れている。
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