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2023 年度 実施状況報告書

日本企業の出向者と逆出向者が企業内知識移転において果たす役割の比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K01893
研究機関武蔵大学

研究代表者

板垣 博  武蔵大学, 総合研究機構, 研究員 (20125884)

研究分担者 金 熙珍  東北大学, 経済学研究科, 准教授 (40634530)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード出向者 / 逆出向者 / 企業内知識移転 / 日本企業
研究実績の概要

11月にタイのデンソー・サムロン工場、矢崎総業、カンボジアのデンソ-・プノンペン工場を訪問した。とりわけタイとカンボジアのエンソーの事例は、本研究にとって興味深く国際経営研究にとって、新たな知見をもたらす大きな可能性を有するものであった。まず、タイでは日本への逆出向者が中心となり、日本人出向者のサポートを受けて日本に先駆けて工場運営のデジタル化を進めていた。今後は、タイのマザー工場としてのサムロン工場のデータをタイの各拠点が共有し、一体となって工場運営を遂行していく計画である。また、カンボジアの工場では、日本人出向者が中心となってカンボジア人の経営者・技術者が協力しながら、自律的に現地に適した経営管理のあり方を構築しつつある。ただし、今回は研究代表者の板垣が訪問直前に体調を崩し、共同研究者金だけが情報を得て板垣と共有することになった。ただ、今後も定点観測的に両工場を訪問し、デジタル化と自律的経営が深化する課程を研究できるよう協力を得ることになった。2024年度も両工場を訪問する予定であり、今後のいっそうの研究の深まりが期待できる。
タイの矢崎総業もまた日本人出向者がタイ人経営幹部と協力しながら、タイの環境に適した経営を再構築中であり、当工場にも2024年度に再訪する協力を得た。
産業学会全国研究会(於西南大学)に研究代表者の板垣が、国際ビジネス研究学会全国大会(於法政大学)に研究代表者板垣と共同研究者の金が参加した。両学会には海外出向の経験がある実務経験者も多く参加しているので、本研究のテーマである出向者と逆出向者の役割について議論をし、また様々な情報交換を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナパンデミックにより海外工場の訪問ができなかったのが、遅れの最大の理由である。ただし、「研究実績の概要」欄に記したように、本研究にとってはもちろん、国際経営研究の分野にも有意義な工場訪問が可能となったので、研究計画の遅れを取り戻すことが、2024年度には期待できる。

今後の研究の推進方策

2024年度は、タイのデンソー・サムロン工場、プノンペン工場、タイの矢崎総業を訪問し、日本に先駆けて進めている工場のデジタル化と自律的な工場運営の進展具合に関する聞き取り調査を行う。更にカンボジアでは、タイの分工場という、デンソーとはかなり位置づけの異なるミネベアミツミを訪問し、日本人出向者と現地人幹部の果たす役割の比較研究を行う。
国際ビジネス研究学会や産業学会など本研究と深い繋がりのある学会にも参加し、問題関心を共有する研究者との情報交換を行う。」

次年度使用額が生じた理由

新型コロナパンデミックにより、海外調査等が行えず、予定通りの研究ができなかった。次年度に、海外調査の旅費として使用する計画である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 日本企業の成長・能力構築・経営環境:タイ・韓国・台湾の事例研究(2)2024

    • 著者名/発表者名
      板垣博
    • 雑誌名

      武蔵大学論集

      巻: 71 ページ: 29ー34

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Applying IB knowLedge to IB researcher's The Academic Capability Building and knowledge Ceration Process2024

    • 著者名/発表者名
      Kim, H. & Harzing, A.-W.
    • 雑誌名

      AIB Insights

      巻: 24(1) ページ: -

    • DOI

      10.46697/001c.91983.

    • 国際共著

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公開日: 2024-12-25  

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