研究課題/領域番号 |
20K01904
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
岡田 美弥子 北海道大学, 経済学研究院, 教授 (30333587)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | コンテンツ / ビジネスシステム / 国際展開 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,コンテンツ産業の国際展開における成功要因をビジネスシステムの観点から明らかにすることである. 研究代表者はこれまでに,事業領域が広範囲におよぶマンガビジネス(作品を軸に連動するコミックとアニメ,キャラクター商品などの事業)の事業間関係の研究に取り組み,国内事業におけるビジネスシステムの有効性を解明してきた.しかし,国内で機能しているビジネスシステムが,一部の成功例を除けば,海外では必ずしも機能していないという現状が見受けられる.そこで,これまでの研究を発展させ,(1)マンガビジネスを中心としたコンテンツ産業の国際展開のパターンを類型化し,(2)その国際展開の類型に影響を与える要因を検討した上で,(3)国内外を包括するビジネスシステムの観点から,コンテンツ産業における国 際展開の成功要因の解明を試みる. 当初の計画では,2020年度には,コンテンツ産業に関する文献および資料を入手・渉猟した上で,国際展開の成功事例に関連する企業の日本本社および米国での聴き取り調査を行う予定であった.しかしながら,新型コロナウイルスの影響で,日本国内および米国での聴き取り調査が実施できなかったため,コンテンツ産業に関する文献および資料にもとづき研究を進めてきた. 2020年度に進まなかった研究の遅れを取り戻すために,2021年度および2022年度は,Zoom等を活用した聴き取り調査の実施を試みたが,分析に必要なデータの収集が十分ではないため,2023年度は,国内外の調査対象企業に出向き,対面で聴き取り調査を行う予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルスの感染拡大により,2020年度から3年間は,海外はもちろん,国内においても聴き取り調査を予定通りに実施できなかったことが最大の理由である.Zoom等のオンラインを活用した聞き取り調査を実施してきたが,当初の計画に比べると研究が大幅に遅れている. 資料の収集に関しても,現地でしか入手できないものも多く,インターネット上で公表されているマクロデータおよび業界団体が公表しているデータを用いて行える分析に留まっ ている.
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今後の研究の推進方策 |
聴き取り調査に関しては,2023年度は対面での調査を基本とし,必要に応じて,Zoomなどのオンラインを活用し,実施を進めていきたい.2020年度から2022年度に実施できなかった調査や分析については,残りの研究期間の中で実施する予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由については,新型コロナウイルスの影響で,予定していた国内外での聴き取り調査が実施できなかったためである.2023年度は,対面での聴き取り調査を実施する予定である(旅費として使用する計画).
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