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2020 年度 実施状況報告書

海外M&Aによる利益成長モデルの研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K01915
研究機関城西国際大学

研究代表者

松本 茂  城西国際大学, 国際アドミニストレーション研究科, 教授 (80772079)

研究分担者 砂川 伸幸  京都大学, 経営管理研究部, 教授 (90273755)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードM&A / 国際経営 / 企業戦略
研究実績の概要

研究の初年度であった令和2年度は、科研費で企業財務データのSPEEDAを購入し、定量分析の対象とする海外での買収案件(買収金額100億円以上、50%を超える株式取得、資源、不動産、金融セクターを除くすべての業界の買収)を抽出した。そして、案件ごとに買収後の対象事業セグメント営業利益の推移についてデータを収集した。また、買収企業の有価証券報告書やプレスリリースから抽出した買収案件に関する公表資料を収集し、買収後の撤退や売却、追加買収などの確認作業を行った。分析対象とする買収案件の抽出とその成否判定に必要な財務データなどの収集を行うことができた。
1985年以降の日本企業による海外M&A、255件の成否判定とその分析をすでに終えており、今回の調査を加えることによって、これまでのM&A研究において、最も長期的かつ大量のデータによる研究のひとつとなる。
本年度の定性分析では研究協力企業に対して、海外での買収の戦略的な目的、買収後の組織設計、そして相乗効果の創出などについてインタビュー調査を行い、海外M&Aによる利益成長モデル導出に必要な事例の整理を行った。
日本企業が今世紀に海外で実行した買収の件数は8833件、買収金額の総計は116兆円に上り、買収の成否が企業業績に大きく影響する。日本企業の海外M&Aはまだ失敗の数の方が多いが、買収後の経営で成果を挙げる成功企業も着実に増えている。これまでの買収を定量的そして定性的に吟味することで、成功モデルの提示を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度に計画した定量分析に必要な買収案件の抽出と財務データの収集を予定通り行うことができた。また定性分析に必要な企業のインタビュー調査もオンラインで実施することができたことから、おおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

今後は、今年度収集したデータを整理して抽出した案件の成否判定を行い、日本企業による海外M&Aの成否割合に改善が見られるかについて分析を行う。また、買収後に最高益更新率50%(営業利益)を実現した成功企業の経営を詳細に分析し、海外M&Aによる利益成長モデルの導出を図り、研究成果を著書として公表する準備を行う。

次年度使用額が生じた理由

協力企業へのインタビュ今年度は今年度はオンラインで行ったため次年度使用額が発生した。来年度以降のインタビュー調査などの旅費として使用する。

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公開日: 2021-12-27  

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