• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

外部組織との連携のあり方が技術系ベンチャーの成長に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 20K01919
研究機関武蔵大学

研究代表者

伊藤 誠悟  武蔵大学, 経済学部, 教授 (80612275)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード企業間ネットワーク / アントレプレナーシップ / 技術経営
研究実績の概要

本年度は、実証フェーズで使用する仮説モデルのブラッシュアップと変数の測定方法について検討を行った。技術系ベンチャー企業が技術開発フェーズと技術の事業化フェーズの違いに着目し、時間展開、および成長段階毎のモデルの構築に取り組んだ。まだ、完全にはできあがってはいないが、2023年度前半にはより精緻なものに仕上げる。
インタビュー調査では、ベンチャー企業を支援するベンチャーキャピタリストや、コンサルタントとの意見交換を行った。しかしながら、予定していたベンチャー企業の経営者、及びスタートアップ時の創業メンバーに対して聞き取りは予定通りには進まなかった。
アンケート調査に活用するベンチャー企業のデータベースについては、企業情報を追加で収集し充実化を図り、リストをほぼ完成させた。
その他の実績としては、事業を創造する、もしくは革新的な製品を生み出すために必要な要件について、過去に他の研究者によって行われた事例研究を分析し、ベンチャー企業の成長要因の文脈でメカニズムを再考した。具体的には、既存大企業では個人のアイデアをいかに組織として理解し学習するかということが重要である。一方でベンチャー企業では、個人のアイデアの組織知への変換に加え、組織外の資源を活用し、それらを内部の知識と統合することが必要である。そのことを踏まえ、既存理論を一部修正もしくは他の理論との統合を検討した。もう一つは、外部知識の探索の促進要因を、経営者もしくはマネジメント層の起業家精神(アントレプレナー・オリエンテーション)の視点から定量分析し、論文を紀要に掲載した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

アンケート調査で実証する仮説モデルの完成と説明変数の洗い出しが遅れている。主な原因は、仮説モデルを精緻化するための企業へ聞き取り等のフィールド調査が計画通りに実施できなかったためである。そのためアンケート調査の実施時期や質問票の配布方法などの再検討が必要となっている。

今後の研究の推進方策

まず、起業家へのインタビュー調査を速やかに実施したい。現時点ではこれまでの遅れを取り戻すのは容易ではないが、ベンチャーキャピタリストやベンチャー企業の研究者のネットワークを使いアクセスするつもりである。その後速やかに、アンケート調査で実証する仮説モデルを完成し、アンケート調査を実施する予定である。

次年度使用額が生じた理由

起業家へのインタビュー調査が予定通りに進捗しなかった。そのため出張費等の調査費に多くの未使用額が生じた。次年度は、1次データを収集するためのアンケート調査を実施する。アンケートの形式はWebアンケートで実施する予定であり、その設計や実施に必要な費用として使用する。その他、データベース等の使用料や資料購入費の一部として使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] コンピテンシー・トラップを乗り越え新しい知識を探索する組織2023

    • 著者名/発表者名
      伊藤誠悟
    • 雑誌名

      武蔵大学論集

      巻: 第70巻 第2・3・4号 ページ: 1-9

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi