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2022 年度 実施状況報告書

EVの設計思想(クローズド・インテグラル型対オープン・モジュラー型)に関する考察

研究課題

研究課題/領域番号 20K01941
研究機関県立広島大学

研究代表者

朴 唯新  県立広島大学, 地域創生学部, 教授 (20435457)

研究分担者 陳 韻如  滋賀大学, 経済学部, 教授 (00389404)
中岡 伊織  星城大学, 経営学部, 准教授 (50469186)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード研究開発戦略 / 電気自動車 / 探索型 / 活用型 / Toyota / Tesla / CATL / LG化学
研究実績の概要

本研究の目的は、EVにおける製品の設計思想に関するクローズド・インテグラル型対オープン・モジュラー型の対立概念をEV関連企業の研究開発・事業戦略の側面から検証するものである。日本の自動車企業の場合、急激な技術革新に対応するために、企業間関係を従来のクローズド・インテグラル型に軸足を置きながら、徐々にオープン・モジュラー型を取り入れる戦略が主流である。一方、欧米韓中のEV企業とEV用電池企業は、EV事業においてオープン・モジュラー型を促進させる傾向もみられる。本研究では、EV関連企業の製品設計思想の変遷を社会ネットワーク分析とテキストマイニングで動態的・複眼的に可視化し、EV事業に対する日本の自動車企業に有効な研究開発・事業戦略の提言に資するものである。
本年度の研究成果としては、EV自動車企業(Toyota, Tesla, VWなど)とバッテリ企業(CATL, LG Chmem, Panasonicなど)の企業間関係に注目し、EVメーカーとEV電池企業の研究開発戦略について彼らの特許データをベースで比較検討してみた。その研究成果の一部として、M. E. Porter(1996)のプロダクティブ・フロンティア理論を用いて、2022年にJournal of Advances in Artificial Life RoboticsのVol. 3, No. 2,で"Competitive Positioning of R&D Strategies at Productive Frontier: The Case study on  Cooperative Relationship between EV and Battery Makers",Yousin Park, Iori Nakaoka, Yun-ju Chen, pp. 184-188という題で掲載した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

コロナが収まる中でまだ現地調査が困難な状況であったため、引き続き、EV自動車企業(Tesla, VW, Toyotaなど)とバッテリ企業(CATL, LG Chmem, Panasonicなど)の特許データベースを構築している。さらに、国内外の研究分担者・協力者とは、ZoomなどのSNSツールを用いて研究会を定期的に開催している。

今後の研究の推進方策

今後の研究の推進方策としては、引継ぎ、(1)理論・仮説について検討として、陳、中岡と国内外の研究協力者による研究会を開催し、EV関連企業の製品設計思想と研究開発・事業戦略のモデルを精緻化する。(2)データベースの構築は、最新の各社の「特許情報」と「非特許情報」に関連するデータを整理する。(3)事例研究に関しては、日本のEV組立企業の調査を実施しつつ、韓国のJang先生の協力でLG化学の聞き取り調査を行うことを目指す。(4)研究成果に関しては海外学会(Industrial Engineering and Engineering Managementなど)での発表を試みる。

次年度使用額が生じた理由

2022年度もコロナ禍で当初計画していた海外調査、学会発表などが延期されたため、科研の課題が2023年度までに延長された。次年度では米国、韓国の現地調査と海外学会の発表を予定している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Competitive Positioning of R&D Strategies at Productive Frontier: The Case study on Cooperative Relationship between EV and Battery Maker2022

    • 著者名/発表者名
      Yousin Park, Iori Nakaoka, Yun-ju Chen
    • 雑誌名

      Journal of Advances in Artificial Life Robotics

      巻: Vol. 3 ページ: 184-188

    • DOI

      10.57417/jaalr.2.4_184

    • 査読あり
  • [学会発表] 電気自動車をめぐる組織間関係の在り方:製品アーキテクチャの観点に基づくグローバル企業の戦略的提携の比較分析2022

    • 著者名/発表者名
      陳韻如,朴唯新,中岡伊織
    • 学会等名
      国際ビジネス研究学会

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公開日: 2023-12-25  

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