研究課題/領域番号 |
20K01946
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
薗部 靖史 東洋大学, 社会学部, 教授 (80456285)
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研究分担者 |
川北 眞紀子 南山大学, 経営学部, 教授 (60440806)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 企業ブランド / アート・イベント / 芸術組織 / 芸術支援 / スポンサーシップ / ステークホルダー |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、企業の支援する多様な芸術が組織内外との関係性に及ぼす効果を体系的に捉えることである。2020年度は企業の芸術支援による組織内への効果(Study.1)に関して文献調査とインタビュー調査、国内学会報告を行う予定であった。だが、実際には企業の芸術支援による組織外への効果(Study.2)を含む研究成果として査読付き論文1本と学会報告3本が発表できた。Study.2に関しては9月に発表された査読付き論文"The Prestige Effects of Sponsorship on Attitudes toward Corporate Brands and Art Events"(企業と社会フォーラム学会誌, 第9号)は、企業ブランドとアート・イベントがスポンサーシップを通じて相互のイメージを高め、消費者の心理変容を促すプロセスを、定量的に検証したものである。同内容について「スポンサーシップのプレステージと企業ブランドおよび芸術への態度の関係」という題名で、9月19日に日本商業学会第70回研究大会でも報告した。 一方、Study1.とStudy2.の両者を含む研究として、7月3日にはBledCom 2020(online)にて「Role of Art in Facilitating Communication between Companies and Society: A Case Study of Benesse Art Site Naoshima 」という題名で報告した。これは企業が運営する芸術組織の事例を基に芸術が企業とステークホルダーのコミュニケーションを促す役割を検討するものである。7月27日に日本マーケティング・サイエンス学会東アジアの消費者行動とマーケティング戦略部会にて「企業はなぜ芸術と関わるのか―競争優位がもたらす芸術支援」という題名で報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当該年度の初めには新型コロナウイルス感染症の流行により、インタビュー調査の減少が懸念された。しかし、その後Zoom等のオンライン会議によるインタビューが実施できたため、研究が滞ることはなかった。当初、企業の芸術支援による組織内への影響(Study1.)についてのみ、文献調査、インタビュー調査、国内学会報告を行う予定であった。だが、実際には、企業の芸術支援による組織外への影響(Study2.)に関する研究を含む研究成果を出すことができた。以上の進捗状況を踏まえて、当初の計画以上に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は企業が芸術組織を支援することによる組織内への効果(Study1.)と組織外への効果(Study2.)の双方を扱い、文献調査およびインタビュー調査を実施し、国内学会で発表した。今後の研究の推進方策として、Study1.とStudy.2に関して4月から10月にかけてインタビュー調査を進めた結果および考察を進めて、書籍を出版することを目指している。Study2.については、10月以降に追加でインタビューを実施し、国際学会報告および国内学会報告をするべく準備を進めたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の流行により、研究代表者と研究分担者が共同で実施する予定であったインタビュー調査をオンラインで実施したため、次年度使用額が生じた。2021年4月の時点では同感染症の収束の目途が立っていないけれども、収束し次第、可能な限り対面でのインタビュー調査と国際学会での報告を積極的に実施していきたい。
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