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2020 年度 実施状況報告書

サプライチェーンの統合への組織文化の影響:マルチレベル分析のモデル開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K01951
研究機関京都産業大学

研究代表者

中野 幹久  京都産業大学, 経営学部, 教授 (70351690)

研究分担者 松山 一紀  同志社大学, 社会学部, 教授 (80351691)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードサプライチェーン・マネジメント / サプライチェーン統合 / 組織文化 / サプライチェーン・フィロソフィー / フォロワーシップ
研究実績の概要

2020年度は、交付申請書の研究実施計画の通り、「サプライチェーンの統合への組織文化の影響を分析するための尺度の試作」を実施した。具体的には、次のことを行った。
まず、サプライチェーンの統合に関する文献をレビューして、先行研究のほとんどはSCMの管理者や専門家、経営トップといったSCMリーダーの視点からのマネジメントに関する研究を行っていることを明らかにした。これを「リーダー焦点のSCM」と呼ぶことにする。しかし、それらの研究では、本研究が焦点を当てている組織文化、特にサプライチェーン・フィロソフィーに関する共有であったり、そのベースとなる個人ベースでのフィロソフィーの認知に関する現象が捨象されている。そこで、それらの現象の分析を可能にする枠組みを検討し、フォロワーシップの視点から概念モデルを作成した。それを、「フォロワー焦点のSCM」と呼ぶ。
次に、その概念モデルを実証的に分析するための事例研究を行った。食品製造業者1社を対象として、インタビュー調査(4回)を実施し、分析尺度の開発に活用するためのファクト・ファインディングを行った。この事例研究は、2年目も継続予定である。同時並行で、自動車部品製造業者1社を対象として、尺度を検証するためのアンケート調査の準備を行った。先方との打ち合わせは2回行った。これらはいずれも、2年目に予定されている研究であるが、前倒しで進めている。尺度の開発にあたっては、SCMの先進企業で長年、実務に携わってきた実務家1名の専門的知識をレポートとして提供してもらい、アンケート調査での質問項目の作成に反映させている。
上記の過程で、研究分担者との議論を目的とした打ち合わせを8回行った。また、上記の概念モデルの作成部分に関する研究成果をまとめた論文を海外ジャーナルに投稿中である。なお、打ち合わせやインタビュー調査は、すべてオンライン上で実施した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

概念モデルを実証的に分析したり、測定尺度を検証するための企業を見つけることが難航することが予想されたため、早めに動いた結果、運よく協力していただける企業を見つけることができたため。

今後の研究の推進方策

2年目は、1年目から前倒しで行っている事例研究(1社)とアンケート調査(1社)を継続して実施することになる。

次年度使用額が生じた理由

インタビュー調査等で予定していた出張費について、コロナ禍ですべてオンラインで行ったため、使い切ることができなかった。研究分担者についても、同様である。
2021年度については、大半をインタビュー調査や打ち合わせ等での出張旅費として申請していた。しかし、コロナ禍で出張は難しいことが予想されるため、できるだけ専門家の知見を取り入れたり、議論を通じて研究成果を高度化させることを目的として、謝礼(専門的知識の提供)での使用を計画している。また、研究分担者とも話し合い、調査補助のためのアルバイト料としての使用も視野に入れている。

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公開日: 2021-12-27  

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