小売企業の革新的な仕入活動の導入に関する実践的・理論的な課題を、バイヤー(仕入れ担当者)の継続的なマーチャンダイジング改善に関する管理の視点から考察した。本研究ではバイヤーの継続的MD改善は、部門間連携という内部組織の管理問題と仕入先との関係管理という企業間関係管理から相互に規定され、この規定関係によって企業の成果が変動することを明らかにした。とくに、仕入れの段階において小売企業が重視するプライベート・ブランド(PB)の商品ポジショニングが、これらのPBを提供するサプライヤーとのコンフリクトによって変化することを解明した。
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