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2023 年度 実績報告書

サブスクリプションにおける顧客価値と満足の構造解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K02003
研究機関福岡大学

研究代表者

太宰 潮  福岡大学, 商学部, 教授 (60526391)

研究分担者 西原 彰宏  亜細亜大学, 経営学部, 准教授 (10634272)
鶴見 裕之  横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 教授 (70581198)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードサブスクリプション・サービス / プライシング / 顧客満足 / 顧客経験 / オムニチャネル
研究実績の概要

本論のリサーチ・クエスチョン(RQ)は、<Ⅰ>サブスクリプション・サービス(本論ではデジタル財を主に対象とする。また以下サブスクリプションと略す)における顧客価値と満足の構造は既存の理論とどう異なるのか、<Ⅱ>サブスクリプションは顧客の利益や便益にどれほど寄与しているのか、<Ⅲ>サブスクリプションにおける消費者・顧客との関係性はどのように築かれるべきか、という3点であった。
Ⅰについては、現在のデジタル財のサブスクリプションの多くにおいて事前のお試し・体験ができる点、さらには当然定額制である点の大きく2つの点を理由として、既存のサービスにおける顧客満足の理論(JCSIモデル)では捉えられないことを整理した。そのうえで、顧客満足を高め、その後の契約継続につなげるためには、既存モデルの知覚価値や知覚品質よりも、サービスの利用の程度を高めることが重要となることを指摘した。
Ⅱについては、サービスが顧客の便益に繋がっているのであれば契約が継続されると考えられるが、契約の継続期間の長短は顧客の満足に大きな影響を及ぼしてはおらず、サービスの現在の利用の程度が強い影響を及ぼしていることを明らかにした。
Ⅲについては、関係構築・継続に強い影響を及ぼし、さらには近年続出している価格改定を行う上でも非常に重要となる、サブスクリプションにおける価格感度を明らかにした。また価格感度が消費財における価格感度と同様に分布を持つことや、Weberの法則のように、比率化した際に消費者の反応に傾向(弱い法則性)が観測できることを明らかにした。そのうえで価格は顧客満足と強い関連が見られず、総じてサブスクリプションにおける価格意識の弱さが確認された。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (6件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] 高齢者医療・高齢者精神医療におけるICTとDX 高齢者の買物弱者問題や交通弱者問題に対するデジタル時代の支援-テクノ・ソリューショニズムの罠:問題解決におけるバランスの重要性-2023

    • 著者名/発表者名
      鶴見裕之, 有吉亮, 西岡隆暢
    • 雑誌名

      老年精神医学雑誌

      巻: 34 ページ: 1078-1085

  • [雑誌論文] DXによるキャッシュレス決済比率向上の社会的意義 ―DXの道は経済の変革に通ずる2023

    • 著者名/発表者名
      鶴見裕之
    • 雑誌名

      流通情報

      巻: No. 562 ページ: 55-64

  • [雑誌論文] POP 広告における記述的規範及びコンセンサス言語の応用2023

    • 著者名/発表者名
      王義淳, 鶴見裕之
    • 雑誌名

      横浜国際社会科学研究

      巻: 28 ページ: 73-89

    • 査読あり
  • [学会発表] 初回購入の重要性に関する一考察 ―引き上げの難しさを踏まえて―2023

    • 著者名/発表者名
      太宰潮
    • 学会等名
      日本ダイレクトマーケティング学会 第22回全国研究発表大会
  • [学会発表] サブスクリプション・サービスにおける価格感度の法則性2023

    • 著者名/発表者名
      太宰潮
    • 学会等名
      日本消費者行動研究学会 第66回消費者行動研究コンファレンス
  • [学会発表] EXPLORATION OF CUSTOMERS WHO REPEAT IMMEDIATELY: AN EMPIRICAL INVESTICATION OF A JAPANESE DIRECT MARKETING2023

    • 著者名/発表者名
      Ushio Dazai, Takashi Okutani
    • 学会等名
      2023 GLOBAL MARKETING CONFERENCE at Seoul
  • [学会発表] 消費者行動研究における関与概念の体系的整理に向けて2023

    • 著者名/発表者名
      西原彰宏
    • 学会等名
      日本消費者行動研究学会 第66回消費者行動研究コンファレンス
  • [学会発表] 家計簿データを利用したマイナポイントの効果測定2023

    • 著者名/発表者名
      松井暉, 寺本高, 本橋永至, 鶴見裕之
    • 学会等名
      日本マーケティング・サイエンス学会 第114回研究大会
  • [学会発表] 目標指向動機付けプロモーションと参加・目標達成の関係2023

    • 著者名/発表者名
      寺本高, 鶴見 裕之, 本橋 永至, 渡邊 隆史, 佐藤 伸, 小林 拓磨
    • 学会等名
      日本マーケティング・サイエンス学会 第113回研究大会
  • [図書] ケースブック オムニチャネルと顧客戦略の現在2024

    • 著者名/発表者名
      近藤 公彦 (著, 編集), 中見 真也 (著, 編集)
    • 総ページ数
      184
    • 出版者
      千倉書房
    • ISBN
      4805113197
  • [図書] マーケティングの力2023

    • 著者名/発表者名
      恩藏 直人、坂下 玄哲
    • 総ページ数
      364
    • 出版者
      有斐閣
    • ISBN
      4641166137
  • [図書] グラフィック 経営学入門2023

    • 著者名/発表者名
      上田 隆穂、榊原 健郎
    • 総ページ数
      288
    • 出版者
      新世社
    • ISBN
      4883843742

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公開日: 2024-12-25  

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