現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和3年度は、院内情報システムを活用した病院原価計算に関する研究成果を論文にまとめている。当該研究成果は、2つに大別することができる。 まず、令和2年度の報告書に記載した投稿論文が、(1) Adachi, S., Mizuno, M. and O. Maruta (2021), Effects of Cost Allocation Method Change on Patient Profitability Evaluation: A Case of Ability-to-Bear Principle, Japanese Management & International Studies, Vol.18として掲載された。当該論文は、電子カルテの診療行為明細情報であるEF統合ファイルに記載されている「診療行為回数」を用いた「レセプト電算処理コード1件当たり費用」にをベースにした病院原価計算システムに変動費・固定費の区分を組込みつつ、医療従事者からの意見を取り入れながら検証したものである。 次に、院内情報システムの基幹となる「電子カルテ」の患者別レセプト情報を病院会計準則に準拠した勘定科目に対応させるためのマスターファイルを活用した病院原価計算システムの特色を整理した研究を行った。当該研究成果は、日本管理会計学会2021年次全国大会(統一論題報告「間接費配賦の再考」長崎県立大学、8月27日)にて報告を行い、当該研究成果は、(2) 足立俊輔(2022)「病院原価計算システムにおける間接費配賦の課題と対応」『管理会計学』(日本管理会計学会)第30巻第2号に掲載されている。
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