研究課題/領域番号 |
20K02026
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研究機関 | 追手門学院大学 |
研究代表者 |
李 建 追手門学院大学, 経営学部, 教授 (10298680)
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研究分担者 |
曹 美庚 阪南大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (30351985)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 予算スラック / 測定尺度 / 定量化 |
研究実績の概要 |
予算管理研究においては、予算スラックに関する研究が1つの大きな研究の流れを構成している。予算編成にマネジャーを参加させることによって、マネジャーの予算目標へのコミットメントを高められるとされている一方で、情報の非対称性に起因する予算スラックの形成が問題視されてきた。先行研究において、予算スラックを測定しようとする多くの試みは、Onsi(1973)やDunk(1993)によって開発された予算スラック測定尺度を用いて追試の形で行われてきた。そこで、予算スラック測定尺度の開発とその後の系譜について、7つの会計専門ジャーナルを中心に網羅的な考察を行った。そして、マネジャーの認知レベルに留まる予算スラックをいかに数値化できるかについて検討を行い、予算目標の達成可能性に関するマネジャーの主観的確率を変換公式を用いて予算スラックに変換することで、予算スラックを数値化できる可能性を示した。予算スラック研究は、大きく3つの研究課題を抱えている。予算参加が予算スラックに及ぼす影響(研究課題2)や、予算スラックが組織パフォーマンスに及ぼす影響(研究課題3)について研究する際には、マネジャーの認知レベルにとどまる予算スラックをいかに正確に測定できるか(研究課題1)が大きな意味を持つ。本研究では、Merchant and Manzoni(1989)の尺度が予算スラックの定量化のベースを提供する可能性が高いことを示したが、予算目標の達成可能性から予算スラックへの変換公式の設定においては他にも検討すべき課題が残されている。予算スラックはそれを形成するマネジャーの認知レベルのものであるため、そのマネジャーがどのようなパーソナリティの持ち主かというのは重要な意味を持つことになる。ここに、心理学分野の研究成果をも取り込みながら学際的な研究として予算スラック研究を展開していく必要性が認められる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍のなか、フィールド調査や海外の研究協力者との研究の打ち合わせが予定通りに進まなかった。
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今後の研究の推進方策 |
予算スラックはそれを形成するマネジャーの認知レベルのものであるため、そのマネジャーがどのようなパーソナリティの持ち主かというのは重要な意味を持つ。そこで、心理学分野の研究成果をも取り込みながら学際的な研究として本研究を推進していくことにしている。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍のなか、海外出張によるフィールド調査や海外研究協力者との打ち合わせが実現しなかったため。次年度にキャッチアップを図る。
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