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2021 年度 実施状況報告書

専門的会計判断に対する言語文化的要因の影響プロセスの理論化と会計実務・教育の改善

研究課題

研究課題/領域番号 20K02030
研究機関関西学院大学

研究代表者

菅原 智  関西学院大学, 商学部, 教授 (40331839)

研究分担者 角ヶ谷 典幸  一橋大学, 大学院経営管理研究科, 教授 (80267921)
金 鐘勲  専修大学, 商学部, 講師 (10801566)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード外国語効果 / IFRS / 日本語 / 英語
研究実績の概要

現在、財務諸表作成時に準拠する国際財務報告基準(IFRS)は原文の英語と日本語訳があり、本来は利用者がどちらを用いて判断しても、同じ結果になるはずである。しかし、近年の心理学における研究では、同じ内容を母国語と外国語を用いて解釈すると判断結果が異なるという外国語効果(Foreign Language Effect)という現象が存在することが明らかとなっている(Costa et al., 2014)。このような背景の中で、本研究の目的は、経済社会のグローバリズムが進む中、多様な文化的背景、国籍や言語を有する者が、共に専門的会計判断を行うに際して、①影響を与える文化的・言語的要因の特定及び影響プロセスを理論化し、②質の高い判断結果を達成するために求められる会計実務や会計教育がいかなるものかを明らかにすることにある。
本年度は、過年度に実施したデータ収集、分析、口頭発表から得られたフィードバックを集約して、論文として中間的な成果をまとめることに注力した。特に、論文として完成させた原稿を、International Journal of Accounting Researchという雑誌に投稿した。この論文は、レビューのプロセスを踏み、本年度中に2度も修正依頼が戻ってきた。毎回、エディターとレビューワーの指摘した問題を解決し、論文を修正して再提出するものの、本年度中には承認されず、次年度以降もさらに修正を行っていくことになっている。ただ、リジェクトされたわけではなく、引き続き次年度以降も出版を目指し、油断することなく修正を進め、出版に向かって作業を進める予定である。
また、本プロジェクトの最終的な結果の集約に向け、本年度には再度データ収集を行なった。当該データセットは、スクリーニングされ、分析を待つ状況が整っており、こちらも次年度以降、少しずつ分析等を着手していきたいと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

執筆中の中間成果となる論文が何度も書き直しを国際雑誌のエディターから求められているが、リジェクトされることはなく、順調に出版に至る過程を歩んでいると考えられる。また、本年度に執筆中の論文に続く内容の論文について、分析用のデータを入手することができた。中間成果をまとめる中で、最初の論文では扱っていなかった問題点を吟味し、当該問題を質問票に反映させた上で、質問票調査を行った。このような進捗状況は、当初の研究計画を鑑みても、良いペースで進めてこられていると考えることができる。

今後の研究の推進方策

今後の研究の推進方策としては、まずは中間成果として、現在執筆中の論文を完成させてしまうことを目標にする。それが終われば、次に、すでにデータ収集を行っているデータセットを用い、分析、解釈、結論を構築し、関連学会における口頭報告、及び論文出版という形で進めていきたいと考えている。

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公開日: 2022-12-28  

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