研究課題/領域番号 |
20K02140
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
稲葉 奈々子 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (40302335)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 移民 / ジェンダー / 社会運動 / 承認 / 再分配 / アイデンティティポリティクス |
研究成果の概要 |
非正規移民は、公共の場で声をあげてもなきものにされてしまう。本研究はフランスにおける移民女性がそれにもかかわらず2000年代以降、正規化運動に参加し、在留資格の取得に成功した理由を明らかにするものである。移民女性を担い手とする運動の理論的支柱はアメリカで発展したブラック・フェミニズムである。しかし運動を成功に導いた要因は、労働運動が運動を牽引したことであり、家事労働や介護労働がおもな職場である非正規移民女性は、労働運動に直接参加することはできていなかった。非正規移民女性は、「生きるために他に選択肢がない」という「生」そのものが運動に参加する論理となっていた。
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自由記述の分野 |
社会学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
外国人の権利については、アイデンティティ・ポリティクスなど自由権と、労働や社会保障への権利など社会権については分けて考えられる傾向があるが、フレイザーとホネットの論争が示すように、両者の関係は切り離すことができない。社会的な生として存在するだけではなく、政治的な生として存在していなければ、そもそも社会的領域における再分配の対象からも排除されてしまう。再分配をめぐる学術的な議論が、社会的排除を経験する当事者たる移民女性のリアリティから出発するならば、まずは社会的な生として社会統合されていることが、政治的存在として公共圏で声を発する前提になることは明らかである。
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