研究課題/領域番号 |
20K02149
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
辻 竜平 近畿大学, 総合社会学部, 教授 (40323563)
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研究分担者 |
濱崎 友絵 信州大学, 学術研究院人文科学系, 准教授 (90535733)
茅野 恒秀 信州大学, 学術研究院人文科学系, 准教授 (70583540)
相澤 真一 上智大学, 総合人間科学部, 教授 (00456196)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 伝統文化 / 階級・階層 / 聞き取り調査 / 御柱祭 / 調査票調査 / ランダムサンプリング |
研究実績の概要 |
2023年度は,2023年2月から3月にかけて実施した,諏訪6市町村におけるランダムサンプリング調査「御柱祭に関わる調査」の分析と,分析結果の発表を行った. 4月から5月頃に,データのクリーニング作業を行い,その後,細かいクリーニングを継続しながら各自で分析を行い,時折研究会を開催して,お互いの結果を共有した. また,8月の数理社会学会,10月の日本社会学会,11月の東洋音楽学会,3月の数理社会学会などで発表を行った.特に10月の日本社会学会では,3名のメンバーが同じセッションで3本続けて報告し,ある程度の体系性を持った発表を行うことができた. これらの報告と並行し,一般書と研究所の刊行を目指している.一般書については2024年度中の出版を目指し,分析と執筆を続けている. 伝統文化を御柱祭に限定したことで,われわれが土地柄馴染みのある対象に対して深く切り込むことができたのではないかと考えている.「御柱祭に関わる調査」は,ランダムサンプリング調査ではあったが,通り一遍の質問ではなく,諏訪地域や御柱祭に特化した質問(変数)を組み込むことで,ある程度の深みのある研究ができた. また,伝統文化や祭りの研究は,主として当該文化や祭りに関わる人々への質的調査によって行われてきたが,ランダムサンプリングを用いた量的調査に持ち込むことで,御柱祭に関わらない人々についても対象とすることができる.そのため,関わりの深さを目的変数とした分析などが可能となり,従来の質的調査では扱えなかった多くの側面について明らかにすることができたと思われる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は,学会でのアウトプットを多く行える年度となった.8月の数理社会学会,10月の日本社会学会,11月の東洋音楽学会,3月の数理社会学会などで発表を行った.特に10月の日本社会学会では,3名のメンバーが同じセッションで3本続けて報告し,ある程度の体系性を持った発表を行うことができた. また,並行して一般書の出版準備も進めている.
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今後の研究の推進方策 |
当初2023年度で終了予定だったが,一般書の出版を見込んで,もう1年繰り越すこととした.今年度は,これに集中し,並行して,専門書の出版が可能であれば,これを目指していきたい.
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次年度使用額が生じた理由 |
研究成果を報告したり,一般書の執筆計画のため,1年間期間を延長した. そのための経費が残っており,それを翌年度に使用する予定である.
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