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2023 年度 実施状況報告書

テキストデータを用いた社会意識評価辞書の開発と国際比較分析

研究課題

研究課題/領域番号 20K02152
研究機関関西学院大学

研究代表者

中野 康人  関西学院大学, 社会学部, 教授 (50319927)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワードテキストデータ / 社会意識評価辞書 / 国際比較分析
研究実績の概要

本研究では、蓄積されたテキストデータを用いて人々の社会意識や感情を時系列的に測定することを主目的として、三つの小目的に分割して研究実施計画をたてた。
「小目的1」は、データの収集・整備である。社会意識を遡及的に精度よく抽出するには、ある一定の基準で選別・蓄積されたデータが必要になる。2023年度は、前年度から引き続き twitter社(現 X)のAcademic Research レベルのAPIアクセス権を利用し、2006年以降のSNS空間におけるテキストを収集する予定であったが、API利用に関する突然の仕様変更が強行され、実質的にデータ収集が不可能となり、研究計画に大きな影響があった。テキストデータを通時的に収集できる環境を求めて、いくつかのSNS等のAPIを探索し、そこからデータを網羅的・自動的に収集するライブラリを構築した。加えて、国会議事録データの追加整備、新聞記事データの再整備を行った。蓄積されたデータは、 社会科学のデータ標準である DDI(Data Documentation Initiative)に準拠した形で整理を進めている。
「小目的2」は、社会意識辞書の整備である。そのために、自然言語に含まれる多様な社会意識を評価できる尺度を開発する。小目的1で整備した蓄積データを利用し、単語間の関係を埋め込み表現によって数値化する作業に取り組んだ。今年度は、異なる言語モデルによる数値化を実装し、比較検討することに取り組んだ。その上で、国内外の評価辞書と組み合わせた機械学習を行い、尺度構成に取り組んだ。
「小目的3」は、オランダ戦争資料研究所の研究協力者と共同しての国際比較分析とその発表である。予定していた共同の研究会や学会報告は見送ったものの、近似したモデルで近似したデータを利用した分析結果の比較検討をすることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2023年度は、それまでに構築し、データソースの重要な核となるはずであったtwitterデータの取得が突然不可能になったため、研究計画の大幅な遅滞と変更を余儀なくされた。データソースをゼロベースで再検討し、データ収集のためのライブラリを構築する段階に立ち戻って作業をやり直したため。

今後の研究の推進方策

本研究は、2023年度で終了する計画であったが、前述の通り進捗状況に遅滞が生じているため、事業期間の延長を申請し、研究を継続する。
「小目的1」については、このまま継続していく。
「小目的2」については、機械学習による尺度構成を加速していく。
「小目的3」については、共同研究者との成果発表を予定する。

次年度使用額が生じた理由

2023年度は、それまでに構築し、データソースの重要な核となるはずであったtwitterデータの取得が突然不可能になったため、研究計画の大幅な遅滞と変更を余儀なくされた。データソースをゼロベースで再検討し、データ収集のためのライブラリを構築する段階に立ち戻って作業をやり直したため。延長した2024年度に、収集した大規模コーパスの機械学習とその人的評価を実施する費用に充当する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 「関西学院大学」の計量テキスト分析2023

    • 著者名/発表者名
      中野康人
    • 雑誌名

      関西学院大学社会学部紀要

      巻: 141 ページ: 27-38

    • オープンアクセス
  • [学会発表] General Discussion2023

    • 著者名/発表者名
      NAKANO Yasuto
    • 学会等名
      International Seminar on Collective Creativity 2023: Overcoming the Crisis in the World and Everyday Life through Collective Creativity

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公開日: 2024-12-25  

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