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2022 年度 実施状況報告書

持続可能な社会とファッションの存続を可能なものとするための流行現象の定量化

研究課題

研究課題/領域番号 20K02153
研究機関共立女子短期大学

研究代表者

渡辺 明日香  共立女子短期大学, その他部局等, 教授 (60352746)

研究分担者 山口 景子  名古屋大学, 経済学研究科, 准教授 (40801410)
高橋 聡  関東学院大学, 理工学部, 准教授 (80630897)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード流行現象 / ストリートファッション / デジタル・アーカイブ / 人工知能 / 機械学習 / トレンド・パターン / 東京 / 持続可能性
研究実績の概要

CAT STREET: Chronicle Archive of Tokyo Street-fashionの構築において、1970-2018年までの写真112,616点、人抽出後のデータ284,907点の整理が完了している。2022年度は、未整理の1980年代を中心とする紙焼き写真のスキャンを予定していたが、コロナ禍によりアルバイトによる作業体制を整えることができなかった。現在、研究代表者が整理作業を進め、2023年6月にはデジタルデータ化を完了し、Deep learningを用いた解析を再度行い、補完を行う予定である。
今年度は主に、CAT STREETのデータとの比較対象として、生活者の服装選択に影響を及ぼすと考えられるファッション雑誌(Vogue Archive)と、時系列のニュース用語が把握できる新聞(The New York Timesのアブストラクト)のデータを用い、テキストマイニングを行なった。年代ごとの代表的なキーワードやセンテンスを抽出し、アイテム、シルエット、カラー、デザイナー名、シーズン等の分析を行ない、ファッション用語、あるいはそれに類する用語の出現傾向、頻度、他の用語との関連性を確認した。
テキストに着目した理由は、雑誌に掲載される写真が、どのような用語で説明されうるかの検証を通じて、ファッションオントロジーの構築に繋げることができるからである。ファッション用語間の関係性、写真のキャプションに用いられる用語を整理・分析することで、人がファッションを判断するときの情報を人工知能が扱えるよう整理することを通して、逆に、人がファションのどこに着目するのかを人工知能が解析することを可能にするためのフレームの構築に着手することができた。
併せて、原宿・渋谷・銀座の街頭で月1回、ストリートファッションの定点調査(年間6000枚程度)を実施した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

コロナ禍で学生アルバイトの依頼を見送り、画像データベースCAT STREETに追加する予定の未整理状態にある1980年代を中心とする紙焼きのストリートファッション写真(約5,000枚)の整理とスキャニングの作業が遅滞した。2022年5月から研究代表者により、整理作業の着手を開始しており、整理作業の2/3は完了した。引き続き作業を行い、2023年6月には、デジタルデータ化を完了させる予定である。

今後の研究の推進方策

1.当初の補助事業期間(変更前令和2-4年度)の1年間の延長(令和5年度まで)を認めていただいたため、未完の研究を行う。
2.紙焼き写真の整理・スキャン作業を進め、CAT STREETのデジタルデータ化を完了させ、先行して行ったDeep learningを用いた解析を再度行い、補完を行う。
3.服装色分析の解析を継続して行い、季節や撮影地点の違いによる服装色の傾向を把握する。
4.ファッションオントロジーの構築結果をもとに、装苑、Vogue Archive、The New York Timesのデータ間との比較分析により、トレンド解析を行う。
4.CAT STREETのデジタルデータと、ファッション誌、新聞紙に掲載された用語との関連性、リバイバルにおける現象の有無を検討する。

次年度使用額が生じた理由

未整理状態にある1980年代を中心とする紙焼きのストリートファッション写真について、2022年度内に学生アルバイトによる写真整理とスキャニングを予定していたが、コロナ禍により作業が実施できず、人件費・謝金を使用できなかった。同様に、服装色分析・デジタル画像のタグ付け作業で必要なモニタとデスクトップPCの購入を予定していたが、こちらも作業未実施のため物品費の使用ができなかった。2023年度には、これら双方の作業が実施できる状態になったことから、人件費・謝金、物品費の予算を使用予定としている。

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公開日: 2023-12-25  

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