「価値的保守」といった文化的理念が、ドイツの再生可能エネルギー普及に貢献していることを見出すことができた。そして、ドイツのバイオエネルギー村では、ロシアによるウクライナ侵攻後も、再生可能エネルギー推進が不変であることや、エネルギー価格高騰に伴って地域創生に貢献している状況を確認できた。社会的意義としては、地域創生への貢献が大きいことから、特に初期に参入した自治体では再生可能エネルギー事業が政策の中心になっていることを明らかにできた点にある。再生可能エネルギー普及のためには地方自治体の貢献が重要であり、市民の理解が求められるが、「価値的保守」はこの意味でもドイツの現状を理解する上で意義がある。
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