• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実績報告書

〈音の風景〉を手がかりとした〈記憶の政治〉の解明に関する環境社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K02174
研究機関関西大学

研究代表者

大門 信也  関西大学, 社会学部, 教授 (00559742)

研究分担者 箕浦 一哉  山梨県立大学, 国際政策学部, 教授 (10331563)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード風景 / 海鳴り / 気象 / 災害 / 記憶 / 伝承の継承 / 波小僧 / 遠州灘
研究実績の概要

23年度は、22年度にとりくんだ中山間部における伝承の分布や海鳴りの伝搬範囲について、これまで得た地域(三岳エリア、渋川(青砥)エリア)でのフォローアップ的調査を実施し、さらにこれまで調査が及んでいなかった地域(久留女木エリア)においての証言や情報の提供を得てた。当該地域に一帯における海鳴り聴覚文化についての知見をより確かなものにすることができた。毎年行ってきた録音調査も定点を中心に継続し、とくにフィールドレコーディングの専門家である柳沢英輔氏の協力も得て、岸部での海鳴り・波音に関するデータアーカイブを充実させた。さらに遠州灘沿岸地域の公立小中学校の校歌に関する調査を継続して行った。ウェブサイトについても、最新の成果を盛り込んだ形で更新を行った。
また、これまでの市民との協働的な調査活動にくわえ、地域の小学生やその保護者を対象とした出張授業やワークショップを行い、調査成果を還元するとともに地域の環境文化を継承していくための実践的研究に取り組んだ。具体的には、5月に浜松市立篠原小学校3年生の総合科目においてサウンドエデュケーションの手法を援用しつつ、地域の環境文化としての海鳴り・波小僧伝承に関する講義を行った。また10月には小学校区の浜辺をフィールドとして、地域の親子3組と大人1名を対象としたワークショップ「音さんぽ」を、音風景研究家の岩田茉莉江氏に協力いただいて実施した。またこの活動には地域の歴史グループ「浜風会」の協力も得た。これらの実践的研究の成果を日本音楽教育メディア学会で報告した。
年度末には、本研究課題全体の成果をまとめるための研究会を実施し、今後の課題の洗い直しと同時に、書籍化へむけた知見の整理を行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 「遠州波小僧プロジェクト」について2023

    • 著者名/発表者名
      大門信也・兼古勝史・箕浦一哉
    • 雑誌名

      サウンドスケープ

      巻: 23 ページ: 27-30

  • [学会発表] 郷土の音環境文化の伝承と創造――遠州波小僧プロジェクトのサウンドエデュケーション2024

    • 著者名/発表者名
      兼古勝史・大門信也・箕浦一哉・岩田茉莉江
    • 学会等名
      日本音楽教育メディア学会

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi