研究課題/領域番号 |
20K02180
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
安藤 幸 京都大学, 教育学研究科, 講師 (60820347)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 多様性教育 / 地域福祉 / ソーシャルワークのグローバル定義 / ソーシャルワーク機能 |
研究実績の概要 |
労働力人口のグローバルな移動に伴い、ソーシャルワーク専門職教育分野においてもグローバル化への対応や多様性の尊重が、これまで以上に重視されるようになっている。しかし、多様性がいかに捉えられ、教育されうるかという方法論に関する議論は、これまで十分になされていない。そこで本研究では、国際比較を通して、多様性の普遍性や地域性を改めて捉え直し、ソーシャルワーク専門職教育における最適な「多様性教育」のあり方を検討する。具体的には、日本、アメリカ、ドイツ、インドネシアにおけるソーシャルワーク専門職教育の比較検証により、多様性リタラシー・コンピテンスの涵養に寄与しうる、普遍性や地域性を考慮した多様性教育カリキュラム案を提示する。本研究は、国内で今後増加が見込まれる外国人労働者家族やLGBTなどの多様な生き方を可能にする、共生社会構築への一助とする。 新型コロナウイルス感染症による渡航制限のため海外調査はできずにいる。一方で、国内における地域共生のための「まちづくり」の事例を調査したり、ソーシャルワーク専門職とその他専門職による多様な関わりについて地域福祉実践の取組みから検討を進めたりしている。これらの活動をもとに、論文の執筆及び学会発表の準備をすすめている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルスの感染拡大は、研究活動に大きな影響を与えている。海外渡航ができず、調査が難航している。また、所属先での業務も引き続きコロナ対応が必要であったため、事務作業にも時間が割かれることになった。また、2023年度から所属先が変わり、研究教育活動の移行準備に時間や労力を要しており、研究が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後、新型コロナウイルスが収束し、渡航制限が緩和・撤廃されることが予想され、海外での調査を徐々に再開できることを期待している。国内における実践や調査は継続し、結果をまとめていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染拡大のため当初予定していた海外調査が実施できず、海外旅費にかかるはずの費用が未使用となった。今後はコロナが収束し渡航制限が緩和・撤廃されると考えられる。安全に留意しながら国内外の調査を行い、論文執筆に努める。2023年度から所属先が変わり、研究教育活動の移行準備に時間や労力を要するため、研究活動が遅れることが考えられるが、できる限りの調査と執筆を行う予定である。
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