本研究は日・中・韓における「就労型貧困政策」の内容・成果・課題を明らかにするための比較研究である。コロナの影響により研究が計画よりは遅れることがあったが、韓国の就労型貧困政策については2022年度から合計9回にわたる現地調査と専門家聞き取りを行い、その全容を把握した。中国の就労型貧困政策である「扶貧政策」については、その歴史的発展過程と内容、1990年代以降の貧困率の変化、政策評価指標を明らかにした。 研究成果としては2020年度に単著『朝鮮王朝の貧困政策:日中韓比較の視点から』(明石書店)、2023年度に共著『共生の哲学:誰ひとり取り残さないケアコミュニティをめざして』(明石書店)を刊行した。
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