研究課題/領域番号 |
20K02210
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
柴田 貴美子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (20438873)
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研究分担者 |
西方 浩一 文京学院大学, 保健医療技術学部, 准教授 (00458548)
栗城 洋平 文京学院大学, 保健医療技術学部, 助教 (20772966)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / ロールプレイテスト / ソーシャルスキル |
研究実績の概要 |
自閉スペクトラム症児(ASD児)のコミュニケーションは,学校のみならず家庭生活においても多くの影響を受けている.ASD児を養育する親のストレスは多大で あると言われ,家庭の中で社会的スキルを活用したコミュニケーションに課題があることが推測される.ASD児だけではなく,親を含めた親子の社会的スキルの 測定が必要と考え,学齢期ASD児とその親に着目した,自閉スペクトラム症児・保護者用ロールプレイテスト(RPTCP)を開発した.RPTCPの実用化を目指す際,時間と労力がかかる難点があった.そこで,本研究ではアニメーションを用いて現実に即した場面を教示し,ロールプレイの評価も簡便な自閉スペクトラム症児・保護者用ロールプレイテストタブレット版(RPTCPタブレット版)を開発し,利便性を検証することを目的とする. 計画している具体的な研究項目は,1標的スキルの教示や質問と回答方法に改良を加え,音声認識,対話システムを取り入れたRPTCPタブレット版の開発,2テスター用トレーニングツールの作成,3RPTCPタブレット版の臨床的有用性の検証,の3つである.本研究の目的は,アニメーションを用いて現実に即した場面を 教示し,ロールプレイからの評価も簡便なRPTCPタブレット版を開発し,スキルの評価を可能な限り自動化することである.さらに,学齢期ASD児を支援している 者を対象にRPTCPタブレット版を実際に使用してもらい,臨床的有用性を検証する.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
RPTCPタブレット版の標的スキルの教示や質問と回答方法の検討を行った.COVID-19によって対象者確保ができず,RPTCPの開発が遅延している.そのため,標的 スキルの評価方法の検討が停滞している状況である.
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今後の研究の推進方策 |
RPTCPの開発を完成させ,RPTCPタブレット版の標的スキルの評価方法の検討し,RPTCPタブレット版予備実験を進める.しかし,COVID-19の現状に鑑みると,さ らに実施が遅くなる可能性も否めない.収束後速やかに実施できるよう,準備を整える.
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度,RPTCPタブレット版予備実験を想定していたが,COVID-19により,RPTCPの開発に遅れが生じた.予備実験用のタブレット,実施機関までの交通費,対象者への謝礼が使用できていない.次年度に予備実験を実施できるよう,準備を進めていく.国際学会での発表を予定していたが,COVID-19により次年度に開催が延期となり,使用額に変更が生じている.
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