研究課題/領域番号 |
20K02214
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
福間 麻紀 北海道医療大学, 看護福祉学部, 講師 (70581867)
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研究分担者 |
大友 芳恵 北海道医療大学, 看護福祉学部, 教授 (20347777)
岩田 美香 法政大学, 現代福祉学部, 教授 (30305924)
山内 太郎 札幌国際大学短期大学部, 幼児教育保育学科, 准教授 (90369223)
松本 伊智朗 北海道大学, 教育学研究院, 教授 (20199863)
鳥山 まどか 北海道大学, 教育学研究院, 准教授 (40459962)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 家族関係 / 救護施設 / ひきこもり |
研究実績の概要 |
本研究は中高年のひきこもりに対し、生活保護施設である救護施設の機能の有効性を検証することを目的としている。 本年においては、ひきこもりと救護施設に関する研究、報道資料等を整理分析し、ひきこもり当事者と家族のおかれている状況、救護施設が現在において果たしている役割について検討を行った。ひきこもりのきっかけとしてあげられている「退職(失業)」「人間関係の問題」「病気」については、救護施設利用者の入所に至る経緯の中でみられる出来事と重なっており、自立的な地域生活が困難になる過程における共通点を確認した。 また、救護施設は既存の制度での対応が難しいあるいは対応する制度がないニーズに対し、「支援の生活の場の提供」という機能によって対応している施設である。その施設機能がひきこもり支援にも有効であるのかを検証するために、本年は予備調査として全国の救護施設にヒアリング調査を実施する予定であったが、コロナ禍により調査の実施が困難となった。そのため、過去の救護施設家族に対するインタビュー調査データについての再分析を行い、地域生活における救護施設利用者と家族の関係性、救護施設が家族の関係性に与えた影響について検証した。結果としては、生活が立ち行かなくなり、家族との関係性が悪化するなか、追い詰められた状況を解決する方法として救護施設の入所が選択され、結果として、本人の心身面での回復と家族関係の修復がなされていたことが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
救護施設団体との協働で施設調査を実施する予定であったが、コロナ感染拡大により施設の対応が困難となり、本年予定していた全国での予備調査、予備調査をもとにした本調査の実施が延期されたため。
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今後の研究の推進方策 |
本年度実施できなかった予備調査を実施し、本調査に向けた調査票の作成及び調査の実施、分析を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
予備調査及び本調査の実施が延期となったため、旅費及び印刷・郵送費を使用しなかった。翌年度については、予備調査・本調査の実施のため、旅費、印刷代、郵送費を使用する予定である。
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