研究課題/領域番号 |
20K02226
|
研究機関 | 長崎国際大学 |
研究代表者 |
梅野 潤子 長崎国際大学, 人間社会学部, 准教授 (00585606)
|
研究分担者 |
前田 瞬 活水女子大学, 健康生活学部, 准教授 (40758984)
関屋 光泰 東洋大学, ライフデザイン学部, 助教 (60806967)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 子ども主体 / 児童相談業務 / アセスメントシステム / 記録 / 情報通信技術(ICT) / 実践主導 / コロナ禍 |
研究実績の概要 |
2020年度は本研究課題計画の初年度であり、児童ソーシャルワーク及び他の福祉分野における記録に関する文献研究に取り組んだ。また、児童福祉機関担当者に対するアンケート調査及びフォーカス・グループ・インタビューを実施した。加えて、児童福祉施設・機関における業務分析を行うことを目的としたタイムスタディに向けた調査設計を行った。 2020年度の研究成果としては、論文掲載2件、学会発表2件、研修会における本研究成果の公表2件である。 論文については、本研究の基礎となる児童福祉分野におけるICT活用とその諸課題についての文献研究の成果である。具体的には、「新型コロナウイルス感染拡大状況における子どもの権利」、「子どもの権利を護るための情報倫理教育プログラム構築の試案」と題した論文を公表した。 学会発表については、アンケート調査及びフォーカス・グループ・インタビューの結果と考察について報告した。具体的には、「児童福祉専門職の情報通信技術(ICT)活用力実態調査」、「児童相談における情報通信技術(ICT)活用に関する基礎的研究」と題した報告を行った。 研修会では、児童福祉分野並びに関連分野(更生保護)におけるICT活用によるアセスメントの質向上や業務の効率化について情報提供を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2020年度の成果目標であった、児童相談業務の情報化や記録情報に関する現状調査・分析結果の公表については、上述の通り、論文・学会発表・研修会において、概ね実施することができた。ただし、コロナ禍の影響により、フォーカス・グループ・インタビューについては、研究代表者が所在する長崎県内での実施のみとなり、他地域における調査は実施することができなかった。一方、文献研究やアンケート調査及び長崎県内におけるフォーカス・グループ・インタビューを通して、本研究課題の最終目標を達成するためには、児童福祉施設・機関における業務分析が必要であるという新たな課題を見出すことができた。 以上の理由により、概ね順調であると判断した。
|
今後の研究の推進方策 |
2021年度の成果目標は、児童福祉用語の標準化と開発システムのデータモデルの公表である。この目標を確実に達成するために、2020年度の研究において追加調査が必要であると判断した以下の3つの研究についても併せて取り組んでいく。 第一に、児童福祉分野及び関連分野におけるICT活用に関する事例研究である。 第二に、長崎県以外の他地域における児童福祉分野及び関連分野のソーシャルワーカーに対するフォーカス・グループ・インタビューである。 第三に、新たな課題として見出した児童福祉分野及び関連分野のソーシャルワーカーに対するタイムスタディを実施することである。
|
次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により、当初予定していた学会出張及びインタビュー調査のための出張が中止となったため、次年度使用額が生じた。 次年度以降は、旅費への配分を見直し、オンライン学会・研究会への参加費、研究計画の遂行に資する文献購入、関連機器・ソフトウェアの購入に充てたい。
|
備考 |
研修会における研究成果公表 (1)梅野潤子、長崎県主催 令和2年度 要保護児童対策地域協議会調整機関担当者研修「子ども家庭支援のためのソーシャルワーク」(2020年10月16日) (2)関屋光泰、全国地域生活定着支援センター主催 全国地域生活定着支援人初認職員研修「課題解決の方法」(2021年1月9日)
|