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2023 年度 実施状況報告書

子どもの参加を促進する「子ども主体アセスメントシステム」構築に向けた実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K02226
研究機関長崎国際大学

研究代表者

梅野 潤子  長崎国際大学, 人間社会学部, 准教授 (00585606)

研究分担者 前田 瞬  長崎県立大学, 経営学部, 講師 (40758984)
関屋 光泰  山梨県立大学, 人間福祉学部, 講師 (60806967)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード子ども主体 / 情報通信施術(ICT) / 記録の電子化 / アセスメント / 児童福祉司 / 児童養護施設 / 医療ソーシャルワーカー / 意思決定支援
研究実績の概要

2023年度においては、本研究計画の4年目にあたり、前年度末に今後の取り組み課題とした次の内容に取り組んだ。具体的には、児童福祉及び関連分野におけるICT活用に関するインタビュー調査・アンケート調査及び事例研究である。
2023年度の研究成果としては、論文掲載5件、学会発表2件、研修会における研究成果の公表5件である。
論文については、梅野(2023)において、社会福祉・医学・保健分野における文献研究を通して児童福祉用語の標準化の必要性を論じた。梅野・前田(2024)においては、児童福祉司を対象としたフォーカス・グループ・インタビューを通じて、児童福祉司の業務におけるICT活用の現状及び課題認識を明らかにした。梅野(2024)では、児童養護施設職員に対するインタビュー調査を通じて、児童福祉専門職が電子記録に対してどのようなニーズを持っているかを明らかにした。前田(2023)では、長崎県内の自治体病院の経営データを事例として、データ分析における可視化の意義を指摘した。関屋(2024)では、保育士養成科目において貧困を題材とした教育実践に関する報告を行い、その重要性を指摘した。
学会発表については、前田・梅野(2024)において、医療ソーシャルワーカーに対するインタビュー調査を通じて、社会福祉専門職の電子記録システムに対する課題とニーズを明らかにし、電子記録システムを構築する上での技術的試論を公表した。橋本・梅野・西田ほか(2024)では、てんかんセンターを対象としたアンケート調査を通じて、自立支援医療(精神通院医療)制度の利用実態を明らかにし、制度利用支援におけるソーシャルワーカーの重要性について論じた。
その他、梅野(2023年8月~12月)及び関屋(2023年10月~11月)が実施した研修会において、社会福祉関係者に向けて研究成果を公表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍が落ち着くとともに、調査の実施やデータ分析のための研究会開催が対面で実施可能となったため、データ収集及び分析が順調に進み、その結果として論文及び学会発表の実績を残すことができた。しかし、研究期間の当初3年間でのコロナ禍の影響により、調査実施やデータ分析、論文執筆のペースは予定よりも遅れている状況である。
以上の理由により、研究の進捗状況はやや遅れていると判断した。

今後の研究の推進方策

2024年度の成果目標は、本研究課題の主題である「子ども主体アセスメントシステム」構築に向けた展望と課題を明らかにすることである。
そのために、以下の研究に取り組むこととする。
第一に、システム構築から活用・評価に至る先行実践プロセスに関する調査研究の追加実施である。 第二に、子どもと家族の制度利用支援における情報ツールの構築を行う。第三に、アセスメントを行う上での意思決定支援ツールとしての生成AIの適用可能性を検討する。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍の影響により、調査、研究会、学会発表等がオンラインで行われることとなり、それらに支出予定であった旅費を支出することができなかったため、次年度使用額が生じた。
次年度は、出張旅費に加えて、研究に関する文献購入やインタビュー調査分析等に使用する計画である。

備考

梅野潤子:令和5年度大村市要保護児童対策地域協議会代表者会議(2023年8月28日)、令和5年度ふくし教育推進フォーラム(2023年11月24日)、児童福祉司任用前講習会・任用後研修/要保護児童対策地域協議会調整機関担当者研修(2023年12月1日)
関屋光泰:三重県社会福祉協議会業種別研修(2023年10月20日)、かつしか社会福祉士会 職員のためのメンタルヘルス(2023年11月16日)

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 電子記録システムの活用における社会福祉専門職のニーズー児童養護施設職員に対するインタビュー調査からー2024

    • 著者名/発表者名
      梅野潤子
    • 雑誌名

      企業研究

      巻: 44 ページ: 33-48

  • [雑誌論文] 児童福祉司の業務におけるICT活用の現状と課題-フォーカス・グループ・インタビューを通して-2024

    • 著者名/発表者名
      梅野潤子・前田瞬
    • 雑誌名

      九州社会福祉学

      巻: 20 ページ: 13-27

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 保育士養成において「子どもの貧困」をどのように伝えるか2024

    • 著者名/発表者名
      関屋光泰
    • 雑誌名

      山梨県立大学人間福祉学部紀要

      巻: 19 ページ: 1-18

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 児童福祉用語の標準化の必要性-子どもを中心とした地域支援を目指して-2023

    • 著者名/発表者名
      梅野潤子
    • 雑誌名

      長崎国際大学論叢

      巻: 23 ページ: 71-81

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] コロナ禍における医業経営状況の可視化-長崎県内自治体病院を事例に-2023

    • 著者名/発表者名
      前田瞬
    • 雑誌名

      長崎県立大学論集(経営学部・地域創造学部)

      巻: 57 ページ: 1-12

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 実践主導アプローチによる情報システム構築に向けた試案-A医療センター医療福祉相談室との協働を通じて-2024

    • 著者名/発表者名
      前田瞬・梅野潤子
    • 学会等名
      経営情報学会九州・沖縄支部/ソーシャル・データサイエンス研究部会合同研究発表会
  • [学会発表] てんかんのある人の自立支援医療(精神通院医療)の利用実態に関する調査-ソーシャルワーカーの視点から-2024

    • 著者名/発表者名
      橋本睦美・梅野潤子・西田拓司・堀田真子・吉田大輔・澤恭弘・宮坂歩・山浦美和子
    • 学会等名
      第11回全国てんかんセンター協議会総会 徳島大会2024

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公開日: 2024-12-25  

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