研究課題/領域番号 |
20K02250
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
島崎 裕子 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 准教授(任期付) (90570086)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 移住労働 / 子ども / Well-being / カンボジア |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、現代的表現であるグローバリゼーションを通じて、脆弱な立場に置かれている人々に発生している現象を「人の移動」「家族」「子ども」「wellbeing」「脆弱性」「社会的包摂」というテーマで説明し、カンボジアにおける貧困層の「出稼ぎ家族移動」や「親の出稼ぎと子どもの状態」に焦点をあて、親の出稼ぎ移動によって子どもにもたらされる影響と社会的保護の関係を分析することにある。人身売買と労働搾取に巻き込まれる危険性の高い貧困層の家族の出稼ぎが「子どもにもたらす影響」の分析を通じて、子どもを含む家族のWell-beingがまもられる社会のありかたを考察する。 初年度にあたる2020年度は、当初、出稼ぎ家族らの経済・労働・栄養・養育状況を現地において聞き取り調査を遂行する予定であった。しかし、新型コロナウイルスの影響により、現地調査が困難となり、当初計画していた研究計画の変更を余儀なくされることとなった。 よって、今年度は、移住労働に関連する先行研究の把握や、予備調査で実施した資料整理、他の研究者らとのオンラインを通じての研究会を開催し、研究発表や多角的視野からの議論を深化させるなどして、研究の視点を深めた。 次年度は、新型コロナウイルスの状況をみながら、研究計画に柔軟に対応し実践可能な様々な方法を模索検討する。また可能な限り現地調査を行い具体的データを収集することを検討している。また未曾有の事態である新型コロナウイルスの状況がどのように移住労働者家族と子どもに影響を与えたかという視点も今後の調査に加えていきたいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は現地調査を遂行する予定でいたが、新型コロナウイルスの状況により海外渡航は困難な状況となった。しかし研究会の開催や先行研究の整理など、国内において研究を深めることに集中し研究への視点を養った。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスの状況をみながら柔軟に対応しつつ、次年度は可能な限り現地調査を実施し、具体的データの収集を行いたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの影響により研究計画に変更が余儀なくされた為。
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