研究実績の概要 |
本研究の目的は、カンボジアにおける貧困層の「出稼ぎ家族移動」や「親の出稼ぎと子どもの状態」に焦点をあて、親の出稼ぎ移動によって子どもにもたらされる影響と社会的保護の関係を分析することにある。昨年度・今年度と、新型コロナウイルスの影響により現地調査を遂行することが困難な状況となっており、当初の現地調査計画に遅れが出ている。 研究の遅延を少しでも取り戻す為に、今年度は現地協力者に現地での情報収集等を依頼し、コロナ禍における国内の現地の状況調査や、子どもにもたらされている状況などの調査を遠隔でおこなった。それらの調査結果をまとめ、論文の執筆をおこなった(“Awareness of Official Actions Concerning COVID-19 in Cambodia”)。本論文は次年度(2022年度)に出版が予定されている(eds. Noriko Suzuki, Masahisa Endo and Susumu Annaka, Public Behavioural Respons Policy Making during the Pandemic, Routledge)。 次年度は、出来る限り現地に足を運び、各関係機関や、農村各地での聞き取り調査などを遂行することを検討している。また、新型コロナウイルスの影響が、貧困世帯の移住労働ならびに子どもの生活環境にどのような影響をもたらしたのかという視点も追加し、調査遂行を検討している。
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