長寿社会の日本では、老後生活に不安を感じている人が多いという調査結果がある。老後不安には経済的要因が大きいことから、老後の貧困予防をするための家計管理に着目した。家計管理の基礎となる家計簿の診断を連載している生活情報紙のウェブ会員を対象にアンケート調査を行い、老後の不安軽減ための家計管理等について分析した。老後生活の不安感や現在の心配事、家計管理や家計簿に対する意識・現状、老後の不安をなくすための行動、自分の年金額把握実態、ライフプラン・マネープランと家計管理や健康管理の実態・方法等について質問した。 その結果、老後への不安は30歳代でも感じていること、特に自分の年金を把握していない、ライフプランもマネープランもたてていない人に不安を感じる人が多いことがわかった。また家計簿をつけている人は約4割で、つけていない人のほうが多く、家計簿をつけている人のほうが、つけていない人よりも自分の年金額を把握している人が多かった。また家計簿をつけている人のほうが、将来のライフプランもマネープランもたてている人が多かった。以上のことから、老後不安に対して個人的に対処する方法として、家計簿をつけ、将来のライフプラン・マネープランをたてるという方法を提案したい。
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