研究課題/領域番号 |
20K02256
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山口 宰 大阪大学, 人間科学研究科, 特任准教授 (10756901)
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研究分担者 |
山井 弥生 (斉藤弥生) 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (40263347)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 介護 / テクノロジー / 高齢者 / ロボット / ICT化 / 生産性向上 |
研究実績の概要 |
①2020年8月から10月にかけて、認知症高齢者グループホーム入居者を対象とし、コミュニケーションロボット「CommU」および「PALRO」による介入が、認知症高齢者にもたらす効果について実証実験を実施した。この結果、介護現場におけるテクノロジーの活用が高齢者の生活の質の向上に影響をもたらす可能性が明らかになった。 ②2018年度より実施してきたコミュケーションロボット「CommU」がゲームを通じて認知症高齢者の認知機能に及ぼすインタラクション効果に関する研究成果を、2020年10月6-9日にオンラインにて開催された"The 12th World Conference of Gerontechnology"において、「Can communication robot improve quality of life in a group living for people with the dementia?」として発表した。 ③介護現場における主要業務であり、介護職員の負担となっている介護記録のICT化が介護職員にもたらす効果および導入への課題について調査を実施し、9月11日・12日に開催された日本社会福祉学会第69回秋季大会において、「介護記録のICT化が介護職員にもたらす効果と導入への課題に関する研究」として発表した。結果として、介護現場におけるテクノロジーの活用が、介護分野の生産性の向上に貢献する可能性が示唆された。 ④国内外における介護とテクノロジーに関する研究のレビューを行うとともに、日本の介護現場におけるテクノロジー導入の可能性と生産性向上に関する課題について、ヒアリングを実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
COVID-19の感染拡大により研究の実施に制約が生じているが、日本国内における調査・研究は感染防止に留意しながら予定通り実施することができた。また、国際学会等についてもオンラインでの実施となり、海外渡航が制限される中でも参加することができた。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は、2020年度の日本での研究結果をもとに、フランクフルト応用科学大学自立生活研究所および関連施設において共同研究を実施する計画である。しかしながら、COVID-19の状況によっては海外渡航が制限される可能性があるため、オンラインの活用等、研究の推進方策については検討を続けていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度は、COVID-19の感染拡大のため、国際学会への出席がオンラインとなったため、旅費に計画と大きな相違が生じた。 2021年度は、実証実験に必要な機材等の整備を行うとともに、状況に応じて国際学会への出席や海外との共同研究の実施を行う。
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