研究課題/領域番号 |
20K02268
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
中田 雅美 中京大学, 現代社会学部, 准教授 (10469257)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 過疎地域 / 集落 / 中間支援機能 / ソーシャルワーカー |
研究実績の概要 |
コロナ禍の2年間を除いて実質2年目となった当該研究課題は、国内においては、山形県遊佐町、北海道積丹町、高知県内の集落など、積極的に地域踏査・聞き取り調査を行うことができた。特に、2021年に山形県遊佐町において聞き取りをはじめた内容を、中京大学現代社会学部紀要に「若者の社会参加と地域に対する愛着の関係」としてまとめることができたことは一つの成果といえる。あわせて、高知県内の集落において繰り返し聞き取りを行ってきた内容を、日本地域福祉学会第37回大会において、「過疎地域における集落活動の変容と要因分析-A集落20年の活動を通して-」としてポスター発表できた。今後も引き続き研究成果の報告に努めたい。 そして昨年度に引き続き、韓国釜山市において地域踏査とソーシャルワーカーへの聞き取りを行った。今回は、これまで同様に総合社会福祉館・行政などのほか、日本の現役の医療ソーシャルワーカーとともに、大学病院への訪問、医療ソーシャルワーカーへの聞き取りを実施することができたことで、本研究にとっても新しい視点を得ることができた。6月には、11th Conference of the European Society on Family Relations(デンマーク)に参加し「Family Structure and the Support of Welfare State System: Comparing the Before and After COVID-19 and Genders」について報告できたこと、約10年ぶりにリュングビュー・トーベック市の高齢者委員会に聞き取り調査が行えたことも大きな成果であった。次年度も国際学会での報告に取り組んでいきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これまで遅れていた研究課題について、本格的に取り組むことができはじめたことがその大きな理由である。次年度は最終年次となるため、計画どおりに研究をすすめ、成果を一つでもあげられるように努めたい。
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今後の研究の推進方策 |
研究機関の延長を申請し、次年度も研究課題を継続することができることになった。引き続き各地のフィールドにおける継続的な調査をすすめるとともに、より複眼的に観察できる集落(地域)に入ることも検討している。 また、研究成果の報告も国内外の学会発表のみならず、学会誌等への投稿、原稿の執筆を進めていきたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該研究課題は、コロナ禍による影響を大きく受け、2年間はほとんど研究を進めることがかなわなかった。そのような背景をふまえ、次年度も研究が遂行できるよう、研究機関の延長を申請し、認められている。 次年度使用額は、当初研究計画の3年目以降の研究費として使用する予定であり、次年度が最終年次となるため、成果の報告やまとめを意識して研究を遂行していく予定である。
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