近年行われているうつ病に関する研究は、モデルマウスを用いて薬を投与することによって脳内の炎症抑制に関する研究やそれにと伴う行動学的変化に関する研究が主体である。しかし、本研究成果は、日常生活の行動に含まれる食事により得られる大腸水素が、IL-6の減少やうつ様行動の軽減に寄与していることか示されおり、今後のうつ病発症・予防の研究において1つの方向性を示すものと考える。このような研究の継続的な実施は、必ずうつ病の発症抑制、またうつ病患者のQOL向上に寄与できるものと考えられ、栄養学的側面から新しい神経科学の基盤を構築し、栄養学の発展に大きく貢献できると考える。
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