仕事中に熱中症を罹患するリスクが高い職種には,屋外作業を伴う建設業や運送業がある.これらの業界では,スマート衣料等を介した生体情報のモニタリングを通じて,熱中症リスクを通知するシステムが積極的に導入されている.一方,動作中において心拍検出率が70%に達せずに熱中症リスクを予測し得る心拍検出性能の要求レベルを満たさないケースが散見されること,圧迫感の着心地の改善に対する要求が多いこと等の課題が見出されている. 本研究の成果は,衣服による締付け力(フープテンション)を低減して圧迫感を低下させつつ,心拍検出率の低下を防ぐことを目指して電極部の構造と配置の最適設計法について検討し,効果検証を行った.
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