研究課題/領域番号 |
20K02351
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
竹本 由美子 武庫川女子大学, 生活環境学部, 准教授 (90581926)
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研究分担者 |
谷 明日香 四天王寺大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (30413446)
小野寺 美和 甲南女子大学, 人間科学部, 講師 (90523762)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 蓄光布 / りん光輝度 / 災害 / 視認性 / 文字識別 |
研究実績の概要 |
当該年度は、分光放射照度計及LEDCube&Navigatorを使用し、日常の各種光源を照射した場合の視認性評価を被験者に対しておこない、主観的データを得ることを計画していた。だが、コロナ禍における感染対策のため他の研究や授業との兼用である暗室の使用時間が限られたことで、照明シミュレート装置で再現した日常の各種光源を蓄光布に照射した時のりん光輝度の測定に遅れが生じたため、まずはそれらの研究を継続して実施し、次年度に向けて主観的データを得るための準備をおこなった。また、照明シミュレート装置による蓄光布のりん光輝度測定は、蓄光布がりん光しない状態から実施可能になるため、1サンプルの測定にかなり時間を要すため、測定工程や実験条件の見直しをおこなった。また、暗室の利用が今後も制限されることを見越して、VR機器の活用も検証した。暗所の映像を用いたVRによる実験は、今までにない試みであることから、まずは実際に実験が可能かどうか、暗所にて燐光する蓄光布の映像などを準備し検証した。 そのほかに、蓄光布の暗所における蓄光機能を利用した文字識別の有効性の検証と、立体的活用による高視認性と燐光輝度の持続性の改善を試みるため、りん光する文字や立体的に蓄光布を活用した場合の視認性および持続性も、被験者に評価してもらう準備を進めていた。だが、前述のとおり暗所として利用予定であった暗室の使用時間が限られていたため、これらの実験も延期となった。 当該年度は、今後の実験を進めるための試料作成や実験装置の準備、実験条件や方法の見直しとVR機器を活用した検証および確認をおこないながら、次年度に向けて実施できる実験環境を整備した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍における感染対策のため他の研究や授業との兼用である暗室の使用時間が制限されることになったため、測定時間を短縮可能にするための実験条件や実験環境の見直しをおこなったことも影響し、研究が遅延した。また、当該年度は主観的データを取るため被験者実験を予定していたが、暗所として利用予定であった暗室の使用時間が限られていたため、これらの実験も延期となり計画の遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
各種蓄光試験布の視認性と、りん光する文字の視認性に関して主観的データを得るため、分光放射照度計及LEDCube&Navigatorを使用し、日常の各種光源を照射した場合の視認性評価を被験者に対しておこなう。被験者実験については、新型コロナウィルス感染状況を鑑み、実験時期を検討し、実験が難しい場合は、災害時を想定した視界不良時の蓄光布の視認性評価のための実験装置の準備とりん光輝度の測定、またはVR機器を活用した実験方法を試み、予備実験を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
災害時を想定した視界不良時の蓄光布の視認性評価のための測定装置及び実験環境を準備することを計画していたが、暗室スペースの利用が制限されたことから、被験者実験を実施する場合に必要となる物品類を次年度に購入することにした。 また、VR機器の活用を現在検討しており、必要な機器等は既存のものを使用できるため、VRに投影する映像を準備するために必要な物品類、被験者実験で使用する消耗品類及び試料などの追加購入を次年度は計画している。
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