研究課題/領域番号 |
20K02392
|
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
鵜川 重和 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 准教授 (40706751)
|
研究分担者 |
若井 建志 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (50270989)
趙 文静 北海道大学, 医学研究院, 特任助教 (50773339)
岡林 里枝 京都大学, 環境安全保健機構, 助教 (70526805)
玉腰 暁子 北海道大学, 医学研究院, 教授 (90236737)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 認知症 |
研究実績の概要 |
認知症の危険要因として社会的孤立があり、ボランティア活動への参加がその予防に有効であるとする報告がある。しかし、ボランティア活動への新規参加や継続、中途脱落がその後の認知症発症におよぼす影響を明らかにした疫学研究は無い。また、ボランティア活動が継続できている人の特性に関する報告は散見されるが、高齢期に経験する様々な身体的、精神的、社会的変化まで考慮した報告はない。本研究の目的は、愛知県の中で最も平均寿命が高いN市の65歳健やか健診をベースとした「NISSIN Project」コーホート研究に参加する約3,000名を対象とした65歳、70歳パネルデータおよび追跡情報を用いて、(1)身体的、精神的、社会的要因の変化とボランティアの新規参加、継続、中途脱落がその後の認知症発症におよぼす影響を明らかにする。(2)ボランティアの新規参加、継続、中途脱落に影響をおよぼす身体的、精神的、社会的要因の変化を明らかにする。 2020年度は、前向きコホート研究を対象とした社会参加と認知症との関連についての文献レビューとNISSIN Projectコーホート研究参加者について、2019年末までの要介護、死亡、転出の追跡情報の追加とデータクリーニングを行った。 文献レビューでは、Pubmed, CiNii Articles,医学中央雑誌文献データベースを用いて文献を抽出し、今後の研究課題として社会的活動の種類や参加頻度と認知症発症との関連について検討することの必要性、活動参加状況の変化が認知症発症に与える影響について検討することの必要性が今後の課題として整理された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究課題である高齢者のボランティア参加と認知症との関連について、文献レビューを完了させることができた。
|
今後の研究の推進方策 |
次年度は、NISSIN Projectコーホート研究のデータセットを用いて解析、論文執筆を進めていく予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
2020年度は、新型コロナウイルス感染拡大により学会や研究打ち合わせ等の旅費の支出がなかった。現在オープンアクセスジャーナルへの論文投稿が2編あり、助成金はそれら論文の掲載料として使用する予定である。
|