これまでに、加圧CO2下で高品質イワシ減塩魚醤を作製可能であることを確認した。本研究ではまず、加圧CO2下では魚醤の発酵開始初期に乳酸、 NaCl 、加圧CO2が同時に存在することで高い殺菌効果が得られ、魚醤の腐敗を抑制していることを明らかにした。また、4種類の魚それぞれ単独およびその混合物についても、イワシ同様に減塩、腐敗の抑制、遊離アミノ酸含量増加等の品質向上が生じ、品質向上には一定の普遍性が認められた。また、これらの風味が類似することが分かった。魚醤作製を45℃で行った結果、7%への減塩、製造期間の短縮が可能であった。一方、作製した魚醤を加熱処理しても顕著な品質変化は認められなかった。
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