研究課題/領域番号 |
20K02407
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
桑野 稔子 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 教授 (20213647)
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研究分担者 |
亀山 詞子 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助教 (30732945)
井上 広子 東洋大学, 食環境科学部, 教授 (60438190)
橋本 彩子 京都女子大学, 家政学部, 講師 (70781813)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 咀嚼能力 / 心身の健康状態 / 食事調査 / 食・生活習慣 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、児童の習慣的咀嚼能力と心身の健康状態の双方を客観的に評価し、その関連要因について多角的に検討し、明らかにすることである。 令和2年度は、新型コロナウィルス感染拡大の影響で、調査が実施できなかったが、令和3年度は調査が実施でき、基本データの解析を行った。 対象者は、S県在住小学校5年生の児童とその保護者(各138組)である。調査項目は、次の①から⑥の項目である。①児童の咀嚼能力測定(咀嚼能力測定用グミゼリー)、②主観的心身の健康状態調査、③身体計測、④歯科検診・全国体力運動能力運動習慣等調査、⑤食・生活習慣調査、⑥食事調査(自記式食事歴法質問票 (BDHQ15y))である。 児童の身長、体重は、令和2年度学校保健統計調査(文部科学省)と比べて同等であった。生活習慣については、起床時刻6時13分、就寝時刻21時39分であった。歯科医による歯科検診の結果、咬合の状態が異常なしは、96.6%であった。咀嚼能力測定用グミゼリーで測定した児童の咀嚼能力測定は、1から10段階(番号が高くなると咀嚼能力が高い)の内、6番・7番が各28.7%、8番が25.4%であり、6から8番が8割を占めた。バールソン児童用抑うつ性尺度(DSRS-C)の結果、正常が85.4%、抑うつ状態が14.6%であった。「悩みを相談する相手がいるか」については、「いる」が90.2%、「いない」が9.8%であった。「ストレスを感じた時食事の量は変化するか」については、「減少する」が21.1%、「変わらない」が74.8%、「増加する」が4.1%であった。 今後は、本研究の目的について、詳細に解析を進め、児童の咀嚼能力と心身の健康状態に関する客観的評価ならびに相互関連の解明について検討していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020年度は、新型コロナウィルス感染拡大の影響により、休講措置などで研究対象者の小学校での調査受け入れが困難だったことと、調査者の安全性を確保するため、調査の実施は見送らざるを得ない状況であった。そのため、1年研究計画が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は、調査が実施できたため、今後は、研究目的についての解析を進め、児童の咀嚼能力と心身の健康状態に関する客観的評価ならびに相互関連の解明を検討していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究初年度に新型コロナウィルス感染拡大のため、調査が実施できなかった。そのため、研究が遅れており、次年度使用額が生じている。また、次年度の使用計画については、研究に必要な消耗品や研究のための人件費などにあてたい。
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