研究課題
本年度は、主に食事量と身体活動量を評価した睡眠不足(5時間)と対照睡眠(8時間)の無作為化クロスオーバー試験を実施した既報研究(Tajiri et al. 2020)のデータを活用して、介入期間中の食欲応答の変化の解析を行った。短時間睡眠の期間中は、対照睡眠と比較して夕方から夜間にかけて主観的な空腹感と脂質に対する欲求が有意に高値を示した。一方、エネルギー摂取量と栄養素の摂取量は条件間に有意な差が認められなかった。管理条件におけるデータは数多く報告されているが、自由生活条件における経時的な主観的な食欲を評価した研究報告は限定されていたため、本研究の結果を現在、英文誌に投稿中である。脳内報酬系の客観的な指標として昨年度に2-アラキドノイルグリセロールを評価し、そのデータを含めて投稿中である。2-アラキドノイルグリセロールは睡眠不足で有意に変化したが食事や体重の変化との有意な相関関係は認められなかった。研究全体として、コロナ禍での実施となったため、研究計画の大幅な変更を余儀なくされたが、申請時点の目的は到達することができた。
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Diabetes Research and Clinical Practice
巻: 196 ページ: 110231~110231
10.1016/j.diabres.2022.110231
JMIR mHealth and uHealth
巻: 10 ページ: e35628~e35628
10.2196/35628