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2022 年度 実施状況報告書

生活習慣改善プログラム実施者のスキル向上のためのスキルチェック表の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K02413
研究機関帝京大学

研究代表者

安達 美佐  帝京大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (10782352)

研究分担者 鈴木 明日香 (根本明日香)  帝京大学, 公私立大学の部局等, 講師 (20722482)
山岡 和枝  帝京大学, 公私立大学の部局等, 客員教授 (50091038)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード生活習慣病 / 発症・重症化予防 / 管理栄養士 / 生活習慣改善 / 食習慣 / スキルチェック
研究実績の概要

「健康日本21(第2次)」では生活習慣病の発症・重症化予防の徹底が掲げられており、栄養・食生活は生活習慣病の予防、社会生活機能の維持・向上、QOL向上の観点から重要とされ、専門的技能を有し、介入効果が上げられる質の高い介入ができる人材の活用が望まれている。本研究は、栄養・食生活に関する専門的技能を有する人材である管理栄養士の栄養指導の経験やスキルの差に左右されることなく、一定の成果を上げるための人材教育ツールの開発を目的としている。
本年度の計画は、すでにプレリミナル研究として作成した「スキルチェック」の項目内容の精査と、スキルチェックの回答と実際のスキルレベルとの整合性を確認するための客観的評価ツールの検討であった。「スキルチェック」は管理栄養士が栄養相談において介入成果を上げるために、およそ2週間ごとに介入の行程手順や行程ごとの介入ポイント等を確認し、自己チェックできるものである。試験的に33名が実施した「スキルチェック」において、回数を重ねてもスキルが上ったと実感できなかった項目(第78回公衆衛生学会で発表済)ついて、段階的に細分化した項目を追加し、どこを補強すれば次のスキルにつながるかがわかるように修正した。さらに、プレテストとして35名に対し、「スキルチェック」の各行程の実施状況と実際のスキル状況との乖離がないかを確認するため、「スキルチェック」への回答と症例を用いて初回面談のロールプレイングを行った。「スキルチェック」では実施できていると回答しても、実際のスキルではできていない状況であった割合が3割程度あったため(第81回公衆衛生学会で発表)、それらの項目について「スキルチェック」を再度、修正した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度は、スキルチェックの回答と実際のスキルレベルとの整合性を確認するための客観的評価ツールの検討を行う予定であった。しかし、「スキルチェック」を繰り返し行っただけではスキルアップの実感が持てないと思われた項目があったことがわかったため、各項目について、どのように細分化すれば段階的に自分のスキルがどこまでできているのかがわかるのか、実際に栄養相談を行っている管理栄養士(12名)からヒアリングを行うことに時間がかかった。
また、「スキルチェック」の回答とロールプレイングの実施から、乖離がある項目が3割あり、加えて、その項目を実施する意義を理解しないまま実務にあたっている者が少なくないという想定外の現実も発覚した。これは「スキルチェック」する以前の問題であるが、栄養相談において最低限必要と思われる事柄を理解しているか否か気づく前段階の質問項目の設定も必要となった。これらの善処策の検討に時間を要し、実際にスキルの評価基準を設定し、本テストを行うための調査計画に着手することも遅れが生じた。

今後の研究の推進方策

スキルチェックの回答と実際のスキルレベルの整合性を確認するための本テストを実施できるよう作業を進める。現在、本テストのための調査計画書を作成し、帝京大学倫理委員会倫理審査を受ける準備を進めており、承認が得られ次第、本テストを実施する予定である。
また、本テストに参加する管理栄養士に対する活用マニュアルの作成も必要となる。そのマニュアル作成も並行して作業を進める予定である。なお、本テストの対象者は生活習慣病の発症・重症化予防に関わる管理栄養士で、病院、診療所、薬局に勤務し、日常的に栄養相談を実施する管理栄養士を想定している。

次年度使用額が生じた理由

本年は進捗状況の遅れの理由のところに記載した理由により、本研究を完了することができない状況となったため、1年間の研究期間の延長を申し出た。本研究で目的としているスキルチェックの回答と実際のスキルチェックとの整合性を確認するための客観的評価ツールの完成を来年度とする。そのため、必要であった人件費・謝金を次年度に先送りした。人件費・謝金に関しては、次年度に有効的に使用する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Effects of ‘SPRAT’ programme for dietary and lifestyle education to improve psychosomatic symptoms and dietary habits among adolescents: a cluster randomised controlled trial.2022

    • 著者名/発表者名
      Watanabe J, Watanabe M, Yamaoka K, Adachi M, Suzuki A, Tango T
    • 雑誌名

      BMC Public Health

      巻: 22(1) ページ: 461

    • DOI

      10.1186/s12889-022-12832-7.

    • 査読あり
  • [学会発表] 生活習慣改善支援者のスキル向上のための「スキルチェック表」評価の妥当性の検証2022

    • 著者名/発表者名
      安達美佐,山岡和枝,渡辺満利子,鈴木明日香,丹後俊郎
    • 学会等名
      第81回日本公衆衛生学会
  • [学会発表] 青少年における教 育評価のためのクラスター無作為化比較試験での食事摂取量評価2022

    • 著者名/発表者名
      渡邉純子,渡辺満利子,山岡和枝,鈴木明日香,安達美佐,丹後俊郎
    • 学会等名
      第81回日本公衆衛生学会

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公開日: 2023-12-25  

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