研究成果の概要 |
ナラティブ交換の潜在的可能性に注目し、ナラティブ交換の導入による参加学生間の相互尊重の構築と対話能力の向上への影響について考察した。最終年度は研究協力者(ポートランド州立大学教授)と共著でLeaderful Classroom Pedagogy Through an Interdisciplinary Lenz: Merging Theory with Practice(共著,11 章 分担)(Springer Nature, November 28, 2023)を出版した。学会報告はスイス、インド、米国の国際会議と国内学会で研究報告した。現在は米国のSUNYとCOIL共同研究を実施中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では海外オンライン連携学習において、能動的に他者と関わり相互尊重を働きかける人ほど質の高い対話ができていること、そして、参画者個々の課題が全体に影響するため共同者間の互恵的パートナーシップの形成が重要であることが明らかになった。そこでナラティブ交換はその中核を担うという結論に至った。また、本研究で依拠したグローバル・エージェンシー育成のための教育学的・認識論的モデル(Cress, C. M. & Van Cleave, T. J., 2020)がCOIL実践と社会変革に有効的であることが実証された。そこに学術的意義と社会的意義が認められる。参画者間の共同力の向上は互恵性の向上に繋がる。
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