研究課題/領域番号 |
20K02486
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
平田 仁胤 岡山大学, 教育学研究科, 准教授 (50582227)
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研究分担者 |
杉田 浩崇 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (10633935)
山岸 賢一郎 福岡大学, 人文学部, 准教授 (20632623)
丸山 恭司 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (30253040)
鶴田 真紀 創価大学, 教育学部, 准教授 (60554269)
渡邊 福太郎 慶應義塾大学, 文学部(三田), 助教 (80634047)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ウィトゲンシュタイン / 人類学 / 言語ゲーム / 教育哲学 |
研究実績の概要 |
初年度は全2回の研究会を開催することを通じて、ウィトゲンシュタイン哲学の人類学における受容を整理し、フィールド調査の実施に向けた準備を行った。研究会の概要は次の通りである。 第1回は遠隔ビデオ会議システムを用いて、2020年7月19日(日)に開催した。教育社会学の領域において蓄積のある鶴田真紀から、フィールド調査の意義、実践手法および留意事項について報告がなされた。第2回は2021年1月24日(日)に同システムで開催した。文化人類学者・杉島敦志の研究(2014)に提示されている諸概念の有用性を批判的に検討し、次年度のフィールド調査のための理論的視座を獲得した。さらに、文化人類学におけるウィトゲンシュタイン哲学の受容過程を解明するべく、Giovanni da Col and Stephan Palmie (eds.)(2018) The Mythology in Our Language: Remarks on Frazer’s Golden Bough, HAU Books: Chicago.の検討も行った。 また、新型コロナウィルス感染症の拡大によるフィールド調査への影響について検討した。申請時の計画では初年度よりフィールドでのプレ調査を行う予定であったが、いくつかのフィールドでは断念せざるを得ない状況にあった。そのため、初年度は理論的研究をさらに充実させるのみならず、次年度での調査を念頭におき準備を進めることとした。現在のところ、岡山大学での倫理審査を通過しており、フィールド調査対象校との事前打ち合わせを二度行い、次年度からは対象校でのビデオ撮影に取りかかることが決定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2回の研究会を開催することにより、当初の計画よりも理論的研究を進めることができたが、他方で、フィールド調査の準備は新型コロナウィルス拡大の影響によりやや遅れている。とはいえ、次年度より調査を開始できる見通しの立ったフィールドもあり、全体としておおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、新型コロナウィルスの拡大状況に留意しながら、当初の計画を想定しつつ、フィールド調査と研究会を続けていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度はコロナウィルス感染拡大の影響により、想定していた研究会をオンラインで行ったため出張費用がかからなかったことと、同様の影響により遅れたプレ調査に必要な機材購入費の減少が理由である。
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