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2020 年度 実施状況報告書

非正規雇用スクールソーシャルワーカーはどう学ぶか-専門性形成と実践コミュニティ

研究課題

研究課題/領域番号 20K02488
研究機関岩手県立大学

研究代表者

櫻 幸恵  岩手県立大学, 社会福祉学部, 准教授 (60347185)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードスクールソーシャルワーカー / 非正規雇用 / 実践コミュニティ / 物理的空間配置 / 労働のパワーバランス / 環境のアフォーダンス
研究実績の概要

2020年度は岩手県内の3市に勤務する4名のスクールソーシャルワーカー(SSWr)に半構成的インタビュー調査を実施。いずれも非正規雇用職員で2年以上の勤務歴を有し、性別は男性2名、女性2名。うち2名は社会福祉士以外に教員免許を有している。2021年3月にインタビュー調査を実施。逐語禄を作成し、現在カテゴリー分析を行っている。現在までに判明している点は以下の通りである。
①実践コミュニティ及び物理的空間のSSWrの学びへの影響:現時点で明らかになった点は2つある。1点目は、実践コミュニティ形成が物理的空間に大きく影響されているという点である。非正規雇用のSSWrであっても、教職員と同じ空間に固定の席を持つ場合は、そうでない場合に比べ、明らかに実践コミュニティの形成が優位に行われる。2点目は、物理的な空間配置は校内の管理職がSSW業務を理解の度合いに影響される。また、SSWr活用に際し物理的空間形成が意味を持つことが確認できた。
②SSWrの専門性による実践コミュニティの意味付けの違い:4名のうち2名は社会福祉士の他に教員免許を有し実際に学校現場で教員歴がある。他の2名は社会福祉士であるが、福祉現場での勤務経験のみである。専門性の違いによって同じSSWr同士でも活動の視座やクライエントと学校との関係性の捉え、自洗コミュニティの捉えが大きく異なっている
③学校現場におけるパワーバランスが学びに与える影響:4名はいずれも会計年度職員で決まった時間の範囲でしか活動を許されていない。時間的制約から、実践力形成に自ずとマイナスの作用が働いている。また、他の専門職と比べ研修会の場が少なく、先駆的な知見の獲得は自助努力に任されている状況である。
以上が現時点で判明している点である。まだ、分析途中のため今後引き続き分析を進める予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウィルス感染症の影響で、インタビュー調査の了解が得られ調査実施したのが2021年の3月だったことと、予定していた基礎自治体の教育委員会への質問紙調査が実施できなかったため。

今後の研究の推進方策

2021年度は、昨年度末に行ったインタビュー調査の結果分析を進める。また、昨年度実施できなかった基礎自治体(教育委員会)への質問紙調査を実施し結果分析を行う。
新型コロナウィルス感染症の感染拡大の状況により、可能であれば、等苑予定通り、県外での調査を実施する。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルス感染拡大により、質問紙調査等が実施できなかったため

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公開日: 2021-12-27  

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