研究課題/領域番号 |
20K02533
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
中村 純子 東京学芸大学, 教育学研究科, 准教授 (70761625)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 国語 / 国際バカロレア / 読解力 / DP「言語と文学」 / 論述 |
研究実績の概要 |
2021年度は日本のIB校教諭とMYP「言語と文学」の実践事例集を明治図書より、11月に出版した。『「探究」と「概念」で学びが深まる!中学…』である。14名の教諭とそれぞれの事例を紹介し、原稿を練り上げていく中で、学習者が主体的対話的な探究活動を通して読解力を育む過程が明らかとなった。 2021年12月3日~5日に『DP「文学」カテゴリー2ワークショップ』、2022年1月28日~30日に『DP「言語と文学」カテゴリー2ワークショップ』参加し、2019年改訂の新カリキュラムでの最終課題試験の出題の傾向と評価の実際を把握した。 IB国語研究会では日本のIB校の先生方の発表から、日本の国語科教育とIB「言語A」の指導観の違いを看取ることができた。<活動記録>6月27日:小林真大「構造主義に基づいた詩の批評の検討」、8月22日:疋田雅昭「このクラスにはテキストしかありませんか?-国語科定番教材を文学理論と同時代言説研究で読み解く-」、11月21日:中村純子「概念的理解の理論に基づくMYP」・福島浩介「『「読み」の変容 テクストvsコンテクスト-「セメント樽の中の手紙」を通して-』・影山諒「コミュニケーションの背景にある文化 -東洋のコミュニケーションと西洋のコミュニケーション-」、12月12日:目黒純子「I Oの課題、グローバルな問題について-フランス18世紀文学者ヴォルテールの『寛容論』から考える。」・岸和弘「文学読解の基礎力を養うために-Pre DPにおける芥川龍之介「羅生門」の指導を例として-」、1月16日:石田まりこ「国語と文学」、2月27日:井上典明「創造的思考力を育成する学際的探究学習の評価に関する研究」、3月27日:野上耀介「『逆向き設計論』を軸にした教科横断型パフォーマンス課題~高1国語総合の実践報告を例に~」
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度もコロナ禍の影響で学校訪問は実現はしていないが、Zoomを活用しての実践発表交流や、IBOのワークショップから小論文事例を収集することはできた。それらの事例からの分析を急ぎ着手していきたい。2022年度は対面授業が全面的に展開されているので学校訪問をし、授業での学習者の実態調査に取り組む予定である。
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今後の研究の推進方策 |
学習者の読解課程における反応については、2022年度は対面授業が全面的に展開されているので学校訪問をし、授業での学習者の実態調査に取り組む予定である。東京学芸大学附属国際中等教育学校の杉本教諭の協力で重要概念「ものの見方」を育成する授業を6月に見学予定である。また、今年度もIB国語研究会を通して、国内および海外のインター校のIB校の教諭の協力を得て、指導事例収集にあたり分析をしていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響で国内および海外のIB校訪問が叶わず、旅費を使うことができなかったため。
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