フレーベルの言語教授において、教育者と子どもとの対話が要である。読み書きを教授する段階においては、読みの教授より書きの教授が先行すること、書くという活動は線描であり、線描は事物の予感・直感が進むに従って同時になされるという前提に立っている。線描と文字を書く活動は、棒並べ遊びにより形を作る活動を経て子どもの手で文字を書く活動へと至る。また、フレーベルにおいて子どもが言語を学ぶ活動は家族に代表される親しい大人からの呼びかけによって触発される。「書く」・「読む」教授においては手紙の中で自分の名を呼びかけられていることを契機としている。またその手紙を手本として子どもは更なる言語教授へと導かれる。
|