研究課題/領域番号 |
20K02585
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
片山 悠樹 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (40509882)
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研究分担者 |
尾川 満宏 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (30723366)
都島 梨紗 岡山県立大学, 保健福祉学部, 講師 (70779909)
上地 香杜 静岡大学, 教職センター, 特任助教 (00907652)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | キャリア形成 / 専門学校 / 地方の女性 / 専門職 |
研究実績の概要 |
令和4年度は、これまでの調査データをもとに2つの学会にて成果を報告した。 ●日本教育社会学会・74回大会:片山悠樹「ポスト工業社会における若者の初期キャリア-専門学校・スキル形成・ジェンダー」/岩脇千裕「専門学校卒業者のキャリア」 概要:上記2つの報告では、「脱工業化社会」のなかで専門学校卒の若者のキャリア形成を議論した。具体的には、Esping-Andersenの議論を基礎に、日本の産業構造を、従来型の製造業やサービス業に、専門技術や知識を導入し成長した「ビジネスサービス」、家庭内のケア労働が外部化された「社会サービス」、家庭の余暇に関わる再生産活動が商品化された「消費者サービス」を加え、再分類を行なった。そうした分類をもとに、どのような産業で、女性のキャリア形成に対する専門学校の効果が観察されるかを検証した。結果を一部してしておくと、女性の専門学校卒は特定の産業のなかではキャリア系において有利に働く可能性がある。一方で、専門学校(職業教育)は、「望ましい」能力観(=コミュニケーション能力)の性別分離を維持/強化する可能性が示唆される。 ●日本職業教育学会「名称変更シンポジウム」:片山悠樹「ポスト工業社会における職業教育と非認知的スキル-教育と職業の「つながり」の再考」 上記の報告では、「社会サービス」における専門学校卒の女性のキャリア形成を議論した。具体的には、保育士に注目し、専門学校で形成された非認知的能力(とくにコミュニケーション能力)が就業後に、どのような効果を示しているのかを検証した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和3年度に引き続き、インタビュー調査が順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度(令和5年度)には、これまでの調査データをもとに、出版を行なう予定である。 現在の進行状況は、出版社が決まり、共同研究者が草稿を作成している。
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次年度使用額が生じた理由 |
(未使用額が発生した状況)コロナ禍で調査がオンラインとなり、旅費が削減されたため。 (次年度の未使用額の使用用途)次年度は対面でのインタビュー調査を実施するため、その費用にあてる。
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