研究課題/領域番号 |
20K02618
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研究機関 | 嘉悦大学 |
研究代表者 |
白鳥 成彦 嘉悦大学, 経営経済学部, 教授 (70552694)
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研究分担者 |
田尻 慎太郎 北陸大学, 経済経営学部, 教授 (90410167)
宇田川 拓雄 嘉悦大学, 経営経済研究所, 客員教授 (30142764)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 大学中退 / 学内外の人間関係 / 学修状態 / 中退予測 |
研究実績の概要 |
研究実施計画は下記の8つのプロセスになり、(1)変数の選択、(2)人間関係データの取得、(3)データ整備、(4)中退予測モデルの作成、(5)一次成果の取りまとめ、(6)中退プロセスモデルの作成、(7)モデルの検証、(8)成果の取りまとめ、となり今年度は昨年度から引き続いて(2)、(3)、(4)を引き続いて行い、(6)、(7)を更に行った。 (2)、(3)では昨年度までのデータに加えて、今年度も大学1年生対象の入学者アンケートにおいて保護者に関連するデータを取得し、分析できる形として整備・保存を行った。中退に関連する変数としてTintoの理論を用いながらを整理し、モデルに加える変数についてまとめ、発表を行った。 (4)、(6)、(7)では上記でまとめた変数とともに、学生へのアンケートにおいて人間関係のデータを加えてモデルを作成した。モデルの目的変数としては中退する/しないという分類モデルだけではなく、中退に影響を与える重要な変数を先に定め、それを予測するというモデルも同時に作成した。調査した大学では、中退に関連した重要な変数をして1年次春学期と1年次秋学期の成績を定めた。次に、1年次春学期の成績がどのように決まっていくのかについて、学期中の出欠席と学内外の人間関係データを変数に加え、成績の予測をするモデルを作成した。これらの研究により、どのような学生が、どのような出欠を行い、成績が決まり、中退する/しないに関連していくのかを明らかにしつつある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究の進捗に関しては概ね当初の研究実施計画通りに進んでいるが、実施計画におけるデータ取得に関する部分で遅れが生じている。今年度の計画の中で、(2)人間関係データの取得、(3)データ整備、の部分がやや遅れている部分である。(2)の人間関係データの取得に関しては定量的なデータは入学者アンケートで取得できているが、定性的なデータとして保護者、学生へのインタビューが難しい状況であった。
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今後の研究の推進方策 |
定量的なデータについては3年分取得ができており、中退予測モデルの作成に取り掛かっている。今年度は論文発表等を通して成果をとりまとめ、公開をしていく。 データの取得に関しては今年度も継続して取得するとともに、インタビューについてはzoom等を中心にしコロナ禍でも可能な形で行っていく。また、研究成果の公開では国内外の学会にて発表を行うと共に、雑誌において論文を発表していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
保護者や学生に直接インタビューをする予定だったが、コロナ禍で直接のインタビューが難しい場合が多く、インタビューに関連する人件費が差額として発生した。また、実施したインタビューや発表した学会においてはzoom等のオンラインを中心にした形で行ったため、旅費を支払う必要がなくなった。
今後の対策としてはzoom等のオンラインツールを用いてインタビューをおこなっていくと共に、成果発表においては、リアル・オンライン含めて、国内学会、国際学会、雑誌での発表を行っていく。さらに、今年度に利用予定であった予測モデル作成用とインタビュー用の機器が半導体不足により発売が延期され、次年度に購入を変更した。
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