研究課題/領域番号 |
20K02632
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
西田 智子 香川大学, 教育学部, 教授 (00243759)
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研究分担者 |
加藤 育子 香川大学, 医学部附属病院, 助教 (00613720)
小谷野 耕佑 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (20437685)
日下 隆 香川大学, 医学部, 教授 (50274288)
杉野 政城 独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター(臨床研究部(成育)、臨床研究部(循環器)), 新生児内科, 医師 (50793220)
小西 行彦 香川大学, 医学部, 助教 (60528157)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 心拍変動 / 新生児 / 生体リズム / aEEG |
研究実績の概要 |
生体における生理的な変動(ゆらぎ)は、我々の脳や身体の健康状態を観察する上で有用な指標として注目されている。小児では特に脳や身体の発達状態を評価するものとしても有用である。近年、新生児集中治療室(NICU)においてamplitude-integrated electroencephalogram (以後 aEEG)は脳波の“リズム形成”を見ることにより神経発達予後を予測できるとの報告が多くみられる。心拍変動もaEEG同様、個体の“リズム形成”をとらえる指標となりうる。大人においては、心拍変動についての研究報告はみられるが、小児における報告は少ない。我々の事前研究において、心拍変動解析によりaEEGと同様に“睡眠のリズム形成”をとらえることが可能であることが明らかとなった。aEEGの機器を用いずに、現在使用されている心電図モニターの心拍変動解析を行うことで、臨床的により負担なく新生児・乳児の脳の成熟レベルを評価することが可能になると考えられる。今回aEEGで評価可能なリズムと心拍変動解析で評価可能なリズムとの関係性を明らかにすることを目的としている。 本年度もコロナウイルス感染拡大のため、研究のためのNICUへの立ち入りが制限されており、新しく被検者を獲得することが困難であった。そのため、今あるシステムの整備をさらに効率良い状態とし、周産期情報と退院後の発達状態や成長の具合がリンクできるシステムとした。さらに、昨年までに保存している心拍データを解析し、NICUに入院中の早産児においても心拍を確実に検出できることを確認した。早産児の心拍変動は、その在胎週数や日齢によって変化することを確認しており、現在その後の発達検査データとの関係性を検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染流行による影響により、新規被検者を獲得することが困難であった。
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今後の研究の推進方策 |
ロナウイルス感染状況に応じてであるが、減少となった場合は新たに被検者を獲得し、心拍変動とaEEGでの同時測定、そのデータ解析をすすめる予定である。 感染拡大により新規被検者の獲得が難しいようであれば、今ある心拍変動データとその後の発達検査について、詳細な解析を進める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナ感染の影響で被検者が集まらず、データ処理の人件費の使用、また学会などの旅費の使用もなかったため次年度に繰り越した。
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